追記:サンゴに優しい日焼止めの紹介はページ中盤から後半にかけてに記載しています。このページは約4分で読めます。
南国の海好きさんに朗報です
沖縄やハワイなど、南太平洋の島々が好きな皆さん、サンゴ礁の海で泳いだこと、おありですよね。
色鮮やかな熱帯魚がいる場所には、決ってカラフルなサンゴ礁があります。魚の餌を養ったり、隠れ場所になったりと、サンゴは海の生きものを養うゆりかごです。
海の生きものの揺りかご、サンゴ
サンゴ礁には沢山の生きものが暮していますが、海からサンゴがなくなると、海の生きものの1/4が居なくなるとさえ言われています。この広い海に棲む生きもの4分の1が、サンゴに頼って暮しているのです。
ですが、サンゴは2040年〜2050年には絶滅するだろうと言われています。2040年、あなたは何歳ですか?お子さんは何歳でしょう。そう遠い未来では無いですよね。
サンゴが減る原因とは
私が住む石垣島は、日本で1番サンゴの種類が多い海ですが、この島の周囲のサンゴも今、みるみる少なくなって生きています。
その理由は、温暖化。海水の温度が上昇して「サンゴが熱中症」などになってしまうのです。
ほかにも、陸から流れてきた土に覆われたり、その土に含まれるバクテリアやウィルスに感染して病気になるなど、サンゴが減る理由は簡単には説明できない程。
本来、サンゴは回復が早い生きものなので、死んでもすぐに再生が始ります。ですが、人が踏む、排水を流す、サンゴに有害な物質を海に持込むなどをすると、その再生スピードを遅らせてしまいます。
サンゴが居なくなると海草やバクテリア、ウィルスが増えてサンゴの居場所を奪ってしまいます。結果、魚が減ったり水質が悪化したりと、そこに暮す人々の生活も変ってしまいます。
ハワイでは日焼止めが使えない?
最近ニュースやSNSで話題になりましたが、ハワイでは、使える日焼け止めが法律で規制されるそうです。その理由は、日焼け止めに含まれる成分がサンゴを死なせてしまうから。
その大元になった研究は、2008年、イギリスの研究者によるもの。日焼止めに含まれる成分によってサンゴが死んでしまうと発表したのです。
参考
サンゴを死に追いやる日焼け止めnatureasia.com
サンゴは動物ですが、サンゴの体内には「褐虫藻(かっちゅうそう)」と呼ばれるバクテリアが住んで(共生して)います。サンゴは動物なので自力でプランクトンを捕って食べていますが、褐虫藻からもエネルギーが供給されていて、その割合は、自分で捕食が2〜3割、供給が7〜8割とも言われています(種によって異なる)。
サンゴに有害な日焼止め成分とは
この研究によると、日焼止に含まれる3種類の紫外線吸収成分、
- ケイ皮酸
- ベンゾフェノン
- ショウノウ誘導体 と、
- 防腐剤のブチルパラベン
をサンゴ水槽に入れると、サンゴの体内から、多量の褐虫藻とウィルスが放出されてしまったとのこと。
褐虫藻が放出されるとサンゴは栄養失調、飢えというストレス状態になり、他のサンゴから放出されたウィルスに感染しやすくなるのです。
サンゴを死なせてしまう日焼止めの量
その分量は、30㎝角の水槽(27L)に対し、日焼止の量はわずか 0.3cc = 小さな水滴で5滴の量です。
変な例えですが、私たちも漂白剤や洗剤を飲んだら体調を壊します。体内にいた大腸菌やビフィズス菌などの善玉菌が死んでしまい、私たちの腸内バランスが崩れ、入院して点滴を打たねばならなくなります。
また、体調不良になると唇にヘルペスができる方はいませんか。あれは潜んでいたウィルスによるもの。サンゴの体内にもウィルスが潜んでいて、体調を崩す(ストレス状態)とそのウィルスによって死んでしまいます。
ハワイでは日焼止めに関する法律も誕生
こうした背景から、今年の7月にハワイ州知事が、オキシベンゾンとオクチノキサートが含まれた日焼け止めの販売、流通を禁止する法案に署名。この世界初の日焼止め規制法は、2021年1月1日から、ハワイで施行されます。
日焼止めを変えれば、あなたもサンゴを救える
温暖化や海洋酸性化などを直すには大変な努力が必要ですが、日焼止などの化学物質からサンゴを救うことはとても簡単です。日焼止を変えれば良いのです。
これは、貴方が今すぐできる、サンゴ礁を守る活動であって、お肌にも優しい!
サンゴがいない海は、藻がはびこる寂しげな景色です。
この2枚の写真を比べれば、誰だって「後者がイイ!」って言うはずですよね。みんなでそんな海にしていきましょう!
大好きな沖縄の海を壊さず、守る
あなたの大好きな場所を守るのは、貴方です。
最も簡単にそれができる方法は、危ない成分が入っていない日焼止を買うこと。
でもそれって、自分のお肌にとっても良いことだと思いませんか?
ハワイでは日焼止めが法案化されたことを機に、ナチュラル成分の日焼止めの販売や開発が増えていくことは間違いありません。では日本ではどうでしょう?
サンゴに優しい日焼止めの誕生
参考
サンゴに優しい日焼け止めHPhttp://www.sango.okinawa
実は日本にもあるんです!
その名も「サンゴに優しい日焼止め」が、国内でも誕生しました。この製品、マイクロプラスチックにまで気を配っているので、体中に塗りたくっても気兼ねなく泳ぐことができます。
エコツアー参加者に日焼止めをプレゼント
わたしたち「石垣島エコツアー.web」が開催する以下のツアーでは、この日焼止めを無償プレゼント(大人2人が1日2回塗れる程度の量が入ったミニパッケージ)しています!
サンゴに優しい日焼止めは、人にも優しいのです。敏感肌の方や加齢に伴って肌を大切にしたい方にもぜひ使って頂きたいですね。
一人一人が変えていけば、未来は変ります!
サンゴに優しい日焼止はネットで購入可
このサンゴに優しい日焼止は弊社でも販売していますが、Amazonや楽天などネットでも購入できます。写真だとパッケージが小さく見えるので割高な気がしますが、実は同じカテゴリーの商品の中で最安値です。
おすすめ日焼止めのご紹介
このカワイイパッケージの「サンゴに優しい日焼止め」は、大人こども家族4名で、朝とお昼に、顔、首、手、足などが濡れる量が入っています。わずかな量を伸して使うタイプなので、弊社のツアー参加者にもとてもご好評!
ツアー参加者の方には、ミニパッケージをプレゼント。足りない方には1袋100円で販売しています。日焼止に関して言えば赤字も赤字ですが、弊社では「コレを使って欲しいから」この価格で販売しているんです。
皆さんも、海に入る前に、お手持ちの日焼け止めを見直して見て下さいね。
まずは「私」から^^ 小さな一歩を始めましょ♪
ボトルタイプが良いという方はこちらもオススメ。上のサンゴに優しい、よりも割高になりますが。
サンゴを植える活動もしています
私たち「石垣島エコツアー.web」では、サンゴの移植活動も行っています。
私たちの事務所がある、石垣島北部の「浦底湾」は、八重山全体で確認されたサンゴの70%、即ち、国内の63%もの種類が確認された、とてもサンゴの多様性に富んだ湾でした(南西水研研報98より)が、現在はサンゴ礁の崩壊が進んでいます。
浦底湾は、大半が白い砂の海底です。その砂は台風などの強風や波で舞上がり、サンゴを覆って死なせてしまうことも多いのです。私たちはそうした小さな命を保全しつつ、それらサンゴから様々なデータを取るために、海底に移植基盤を設置しました。
こうした砂地のサンゴの多くは、研究者や行政には注目されません。その理由はわかりませんが、そもそも誰にも知られていないのかも知れません。本来サンゴは水産生物なので、決められた漁業者でなければ採ることは許されません。そのため、私たち石垣島エコツアー.webは、サンゴの特別採捕許可を沖縄県から取得(第30ー48号)。
地域の草の根活動として、サンゴを良く知り、この浦底湾のサンゴを保全するために調査を継続するつもりです。
サンゴに興味がある方、お気軽にご連絡下さいね。よかったらご一緒に活動しませんか?
シュノーケルツアーにもぜひ遊びにいらして下さいね〜