[今年のホタルの見頃は?] 2018 石垣島のホタル情報

私は春から初夏にかけて、このホタルを探しに毎晩森へ出かける生活を10年続けています。なぜそこまで通い詰めるかと言うと、天候など様々な条件が合えば、時に1000匹近くのホタルたちが道の両土手を埋め尽くす、言葉にできないほどの美しい光景に巡り会るからです。これからはじまるホタルシーズンを前に、今年のホタルの出具合を予測します。

私は春から初夏にかけて、このホタルを探しに毎晩森へ出かける生活を10年続けています。なぜそこまで通い詰めるかと言うと、天候など様々な条件が合えば、時に1000匹近くのホタルたちが道の両土手を埋め尽くす、言葉にできないほどの美しい光景に巡り会るからです。これからはじまるホタルシーズンを前に、今年のホタルの出具合を予想します。

今年のホタルの出具合は?

ずばり、今年はホタルの当たり年かもしれません!気象庁の季節予報(日本地図の画像)と、ここ10年の気象データ(2つの表の画像)、そしてホタルの出具合を照らし合わせて見てみます。

出典気象庁サイト
石垣島ここ10年の気象変動とホタルの相関

気象庁の予測と、この10年の動向から予測する

気象庁の長期予報(2017/12/25 発表)によると、2018年1〜3月の沖縄・奄美は次のようなお天気だそうです。

  • 1月は寒気の影響を受けやすく、平年に比べ曇りや雨の日が多いでしょう
  • 2月は平年と同様に曇りや雨の日が多いでしょう。
  • 3月は低気圧や前線の影響を受けにくく、平年に比べ曇りや雨の日が少ないでしょう。

季節予想の通り、石垣島は昨日(1月7日)からシベリア寒気が入りぐっと冷え込んでいます。同様に冷え込んだのは2016年、何と8℃まで気温が下がり、例年の倍以上の雨が(沖縄本島ではみぞれが)降りました。

ここ10年の値を見ると、2016年がこの予報に似た天候です。2016年は3月初旬のホタルの光り出だしから好調で、私がよく行く場所では全体で1000匹近いホタルの乱舞が見られました。(下の画像は2016年5月16日のホタルツアーにて撮影)

2016年5月ホタルツアーにて撮影

2月は例年通りなので割愛。

3月は例年より晴れ間が多い予報ですが、この予報には 2010-11年の天候が似ています。この2か年は最大で1000匹以上のホタルが同時に飛び交い、例年なら数が減り始める6月中旬でも数百匹が飛び交った思い出に残る年でもあります。(下の画像は2011年5月2日のホタルツアーにて撮影)

1〜3月のお天気はそのどちらにも似ていますし、2016年とはラニーニャの発生という点でも同様です。なんだかいい流れな気がしませんか?

これは個人的な予測ですし、ホタルの出具合はスポットによっても違うので期待を膨らませすぎないで欲しいのですが…ホタルが大好きな私からするとワクワクがとまらないのです。

ホタルってどんなホタル?ヤエヤマヒメボタルの紹介

このページで予測しているのは、日本で最も美しいとも言われる「ヤエヤマヒメボタル」のこと。例年3〜6月末にかけてが見頃です。本州のゲンジボタルは2週間ほどしか見られませんから、6倍も長い間 見られることになります。

この写真はヤエヤマヒメボタルのメスのお腹の直径を計ったもの。わずか1ミリしかない、日本最小のホタルです。

ヤエヤマヒメボタルのメス

このホタルを見るならエコツアーに参加するのがおすすめ

私はこのホタルを見る観光ツアーをガイドして10年目になります。ホタルツアーは石垣島エコツアー.webの中で最も人気なツアーで、今年も 3ー6月のご予約を既に20件近く頂いております。

ホタルツアー

普段着にサンダル履きで参加できて(長靴や懐中電灯など、無料でレンタルできます)繁華街や港からの送迎もあるので、離島ツアーやダイビングの帰りなどに参加する方が多いですね。時には車を降りてすぐの場所で1000匹近いホタルが乱舞するので、滞在中に何度もお越しになる方もいらっしゃいます。

ホタル以外にも、野生のフクロウや夜行性の動物が見られたり、お天気が良ければ満天の星空が見られることも。ガイドお気に入りの絶景スポットに立ち寄ったり、季節によっては露天で果物が買えたりと、ホタル以外にもいろんな楽しみがあるツアー。詳しくは「ある日のホタルツアーギャラリー」をご覧下さい。

2018年、絶対にホタルを見たいなら外せない4つの時期

石垣島のホタルの時期

例年のホタルの時期は、ヤエヤマヒメボタルは3月初旬(早いと3月5日頃〜)に飛びはじめ、早い年には3月後半に1回目のピークを迎え、そのまま5月初旬まで数が維持され(年によってはぐっと減ることも)、6月中旬に段々と減ってきて、7月に入ると数匹程度にまで少なくなり、そのまま収束します(発生消長3月初旬ー6月末)。

3月のホタル予想

上記の季節予報では3月の気温は高めの予想。そのためホタルたちも活発に動き回るでしょう。最初のピークは3月20日前後ではないかと予想していますが、30日前後は一時的に数が減る見込みです。

4月のホタル予想

4月は初旬(2日)〜中旬にかけてがベストでしょう。GWがピークとよく言われますが、今年は4月末(22日から)〜 一時的に減る見込みです。また、5,6月に飛び交うホタルは、この4月中旬の気温に左右されるのではないかと、今までの調査から予測しています。気候変動の影響なのか4月にぐっと気温が下がる可能性もあり、そういった不安は払拭しきれません。

5月のホタル予想

5月1日〜20日まで見頃でしょう。ですが、5月4,5日前後が例年の梅雨入りです。適度な雨が降るとホタルの数が増えます。また降っている日の方がホタルが沢山、長時間飛び交います。強すぎる雨が降ると流されてしまうのか、あるスポットでは200匹ほどのホタルが十数匹まで減ったことがあります。ちなみに、5月初旬は落雷のリスクがもっとも高い時期です。

6月のホタル予想

6月は14日頃までが見頃でしょう。場所にもよりますが、今年は20日以降はほぼ見られないと予想しています。例年も、やはり6月20日前後にピークを過ぎて段々と減っていきますが、今年は暦の影響も大きく関係するため、月末はいても数匹程度かなと予想しています。5月の梅雨の影響にも大きく左右されるため、場所によってはメスしかいない(しかも数匹程度)という事もありえます。6月末こそいろんな要因が絡み合ってくるので、私もちょっと苦手な時期なのですが、7月1週頃に見られる可能性もゼロではないです。

自然の面白さ

私は、1シーズン(3ー6月)のうち、多い時には15カ所以上でホタルを見ています(全部で30カ所くらいあります)。やっぱり沢山いる場所に行きたい。その理由は、感動が大きいですから、自然の素晴らしさをわずか数十分間でお伝えできるから。

ですが年により見頃も3週間以上ずれますし、気象、人間活動、暦など様々な要因が関係して増減します(減るだけじゃなく、増えることもあります)。そのため、↑この予測も場所によって大きな差が出ますのであしからず。特に、ここに書かれていない時期にホタルを見るには場所選びが肝心です。理由は長くなるので書きませんが、600日分のガイド経験と、300日ほどのデータからのアドバイスです。

傘を差してホタルを見る観光客

さらに、その期間で最もおススメなのが「雨の日」です。水が好きな生きものなので、乾燥した晴れの日と比べると雨の日は段違いに増えますよ。私たちは傘と長靴といラフな格好でも大丈夫な場所に行っています。

ホタルを見るときに知っておきたい3つのこと

ホタルを見るときに知っておきたい注意点

ホタルを見る時の注意点

ホタルを見るには

  • ホタルが光りだす20分前に、ホタルスポットに行って待機する。
  • ホタルが光る場所では、どんなに小さな明かりでも、つけない。
  • ホタルが光終わったら、小さな明かりで足元だけを照らして帰る(赤いフィルムを貼る)

車でホタル鑑賞に行く場合、ホタルスポットから離して(↓)停めてください。

どれくらい離すかというと、ヘッドライトの明かりがホタルスポットに届かない距離ならOKです。たったこれだけ。カンタンでしょ?ホタルたちのことを「ちょっとでもいいから想うこと」そうすれば、ホタルたちは減りません。

ホタルを手にとって見る時は、写真のように小瓶に入れます。私たちの体温はホタルには「熱い!」と思うほどだそで、長時間手で持っていると弱ってしまいます。観察もできるだけ短くし、すぐに野外に返しましょう(その理由は次のリストの二つ目に記載)

「ホタルへの気遣い」が必要な本当の理由

このホタルたちのために、皆さんに知って頂きたいことがあります。

  • ホタルは光で会話しますから、オスメスは互いの光が見えないと、出会えずに子孫が残せず、年々減ってしまうのです。
  • ホタルたちの出会いの時間(=光る時間)は、1日のうちたった30分。寿命は2週間弱。
  • 写真でご覧頂いたようにわずか数ミリのホタル。お互いの光を見つけるのは本当に大変な作業。

ホタルたちは強い光を見つけると森の奥に隠れる習性がありますから、私たちが懐中電灯や、スマホの液晶を点けただけでも(ホタルより強い光ならどんな光でも)、いやがって草の中に隠れようとします。上の写真は車の明かりです。

特にヤエヤマヒメボタルは光に敏感。満月などの強い月明かりを浴びるだけでも森から出てこれないほどなんです。もともと、森でひっそりと暮らしていたホタルたちなので…。

石垣島でホタルが見られる場所について

私はこの美しい光景を沢山の方に見ていただきたいと思っています。以前、尊敬する先生に「見せないと守れません。その場所を自分だけの場所にしてたら、もし開発されるとなったら反対する人がいなくなってしまいます」と言われたこともあります。

明かりのことは上述しましたが、ホタルを見ている最中、明かりを付けている方をお見かけした場合には、小さくお声がけをすることがあります。その方からすれば知らない人から突然声をかけられるので「なんだこいつは」となりかねません。ですがその一件を黙認すると、すぐに、近くでライトやスマホが付け始めてしまいます。

そんな時は「きれいな景色ですね」と、自然にその方とコミュニケーションをとり、短い会話でホタルのことをお伝えしたり、時には「ツアーをしているのですがご一緒しませんか」とさりげなく私のツアーに紛れ込んでいただき、お楽しみいただくこともあります。「注意されたから、あそこにはもう行きたくない」というのでなく、この美しい光景を心から楽しんでいただけるようにしたいし、喜びを分かち合いたいのです。当然お代は頂きませんが、お代をお支払い頂いているお客さまからしたら気持ちの良いものではありませんから、過度なサービスは致しません。
そうしていると「こないだ教えてもらったから、別の場所では私が他の人たちに伝えたよ」というお言葉をいただいくこともあって、こうして人の輪がホタルを守ることにつながるんだなと嬉しく思います。

ですが、例えば高齢者や体が不自由な方は、夜道を歩くだけでも大変なんです。高齢の方は目も見えにくいのでどうしても明かりは必要だし、足場の不自由な場所もあります。そのため、色々な人が一箇所に集まるということは人同士のトラブルにもつながりかねないと思うのです。道が狭いので車の混雑も避けれません=車のヘッドライトがつく時間が長ければ、それだけホタルに影響が出ます。

このような理由で、「ここに行けばホタルを見れます」と場所をお伝えすることは控えています。ホタルを減らす直接的な要因になりかねませんので。他サイトを運営される皆様にも、最低限、ホタルの見方を載せるなどのご協力をいただければ幸いです。

ホタルをみるときの服装は?

私がご案内する場所は、蚊に刺される心配はほぼ皆無です。蚊はいるのですが、蚊を食べる生きものが多く、私たちを刺そうと集まってきた蚊は、みるみるその生きものたちに食べられてしまいます。そのため、「刺された」という声は滅多に聞きません。

ですが万が一に備えて長袖長ズボンでお越しください。私たちのツアーでは長靴やジャケットのご用意がございます(無料レンタル)

ホタルの思い出を永遠にするために

ホタルを写真に撮る方法とは

ホタルの撮影には色々な方法があります。1回のシャッターでホタルを美しく写す方法はこちらのブログで紹介しているのでご覧ください。(最近、ほとんどの方がされるホタルの合成写真の作り方は、私はやらないので他のサイトでお調べください)

ホタルの写真を撮るには一眼レフや、それ並の性能のカメラが必要です。スマホや小さなデジカメでは、写ったとして「ただの点」という程度。そもそもスペックが違うから仕方ありません。自分のカメラでホタルが写るかを試すのは簡単です。夜、自宅の近くで星を写してください(都会でも1つ2つの星は必ず見えるので探してください)。星が鮮明に写ればホタルも写せるでしょう。

ホタルの撮影時、液晶には必ず、フードカバーなどを被せて光が漏れないようにしてください。

ホタルの撮影時、撮ったら必ず画像を確認し、ISOや秒数などの調整、修正が必要になるのですが、液晶の光が点くと、ホタルたちは森の奥へと移動してしまいます。「どうして私の写真にはホタルが映らないんだろう」とお悩みの方、液晶の光でホタルが逃げてしまっているのでは。ネットや雑誌に上がっているような写真を撮るには、フードルーペは必須アイテム。ぜひ試してください

(いままで使って来たフードのレビューをまとめました>こちら)

ホタルが光る理由は「子孫を残すために相手を見つける」こと。カメラの光でホタルを減らさないよう、どうかご協力をお願いいたします。

ホタルガイドの私が1番言いたいこと

私たち、石垣島エコツアー.webのガイドが望むことは、150年後の子孫たちも「今と変わらないホタルの乱舞を眺められる未来」を作ること。そのためには、ホタルだけを守るのでなく、「ホタルが棲まう環境そのものを大切に」しなければなりません。

「ホタルが減っているなら室内で増やして(養殖)放したら?」とお客さまからご質問いただくのですが、ホタルが生きれない環境になったからホタルが減るわけなので、放流しても増える可能性は限りなく低いでしょう(あなたも借りているお家が住むに耐えないゴミ屋敷になったら出て行きますよね)。

それに、わずか1mm程度のホタルの卵を孵化させ、数ミリの幼虫に餌をやり、1年かけて大人にするには莫大な人件費がかかるはずです。でも、そのお金があればホタルが住む環境そのものを良くできる上、その1〜2年後から人手を頼らず、勝手にホタルは増えていくでしょう。

でも、お金も使わず、この環境の向上をする方法があります。

それは「人工的な光を限りなくゼロにすること」です。即ち、自然の状態で見れば良いのです。最近ホタルが有名になり、この時間帯の車通りが増えましたし、懐中電灯を持ち歩く人も増えました。やはり、人は何らかの影響をホタルが住む場所に与えますが、これからの時代は「人が増えたからホタルも増えた」と、そんな風に言われる時代になったらいいなと真剣に思うのです。皆さんもぜひ、ホタルが住まうこの美しい森に思いを馳せていただければ幸いです。

このブログを読んでいただきありがとうございました。

3 Comments

富崎広美

この記事に、とても感動しました。あきらさんの意見に大賛成です。高い意識を持たれたすてきなガイドさん達がおられることがとても嬉しいです。3月下旬に、初めてツアーに参加させていただきますが、楽しみにしております。

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あきら

コメントと、そして記事も読んでくださりありがとうございます!大賛成と言っていただけて、とても嬉しいです^^  お日にちももうすぐですね。石垣島も気温がどんどん上がり、毎日25℃を越す初夏のお天気です。島での日々が楽しみですね。
旅行に際し、ご不安なことなどありましたらお気軽にご相談下さいませ!

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じんじん

情報、ありがとうございます。この3月15日に、バンナ公園に妻と二人で行きました。西口の第2駐車場から行くとすぐに左手に階段があり、そこを下りていくと『ホタル街道』でした。すぐにツアーらしきグループも来たので、スタッフの方に聞くと「まだ飛んでいない」とのことでした。石垣の日が暮れるのは遅く、7時20分を回ってもまだ少し薄明かりが残っているようなところです。先ほどのグループは諦めて帰っていきました。妻も「帰ろう」と言うのですが、「もう少し待ってみよう」と橋と橋の間のあたりにいると、突然妻が見つけたのです。それも川側ではなく山側の斜面に。1匹だけだったのが、少し経つとドンドン増えていき、数十匹ものホタルが光っていました。こちらのブログの情報がなければ、とうに諦めて帰っていたかも知れません。大阪から石垣島まで来て、ホタルまでこの時期に見ることができ、本当に感激しました。ありがとうございました。

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