ガイドのあきらです。
私はパンが大好き。パンとコーヒーがない生活はちょっと想像できないくらい、それくらい好き。島にはあちこちパン屋さんがありますが、その中でお気に入りなのが「トミーのぱん」と「パンドミー」です。
トミーのぱんは、うちのお店から車で10分。よく虹がかかる場所にある素敵なお店です。
おじさんが作るパンは何を食べても美味しい。一番のお気に入りはカンパーニュ。天然酵母の風味が強い、ずっしり重たいパンです。カンパーニュは人によって作り方が様々ですが、トミーのおじさんは、発酵して穴が大きくなると「今日のはうまくいかなかった」と言うほど、目が締ったしっかりした食感に仕上げます。
次に好きのが、この「チョコパン」です。
裏側。
食べていると、オーブンで焼かれたチョコレートが指にびっしりと付きます。
買いに行くと、「今日ので最後なの」と、少し低い声のお母さん。
「材料買う時も山のように買うでしょ。中々使い切るの大変だし、最近(お父さん)作らないしねぇ」
いつものパン屋さん、日曜だけ作るチョコパンが楽しみで電話をする。
「今日はありますか?」
「昨日寝る前はやるって言ってたのに朝来たらやってなかったのよ」
「昨日注文しよけば良かった〜」
「そうよ〜」また来週!
— りんぱな| あきら (@RinpanaAkira) 2018年12月1日
チョコパンは、おじさんが毎週日曜だけ焼くパンなんですが、最近は作ることも減ってしまってて。
「今日のが最後。あとちょっとだけ材料あるから、それが無くなったら終り」(残りの材料は、おじさんの気分がのるときに作るかもしれないし、もしかしたら作らないかも。だから今日ので終り、と言う意味だと思う)
寂しいけど、でもお礼をいっぱい言いたい。今まで美味しいのありがとうございます!って。チョコパンにもいろんな思い出があります。
以前は冬だけ、クロワッサンも作ってくださってたんですが、数年前に終売に。その前はチョコクロワッサンもありましたね。
クロワッサン、作るのすっごく大変なんです。広げた生地を折りたたんで、薄くのばしたバターを載せて、たたんで伸して、さらに畳んで伸して…。パン屋さんは生地を伸すのに専用のローラーマシンを使いますが、トミーのおじさんは全部手でやってたんです!
「あれ(クロワッサンつくるの)も疲れるからねぇ」と、その時もちょっと寂しそうな声だったな。
毎朝3時からひとりで仕込みをして、真夏には脱水で倒れて入院したり(去年の夏も)、そんなご苦労を沢山されてパンを焼いて下さっていて..。心から感謝してます。
私たちの日常って、買いたいものが何時でも棚に陳列してあって、お金を出せばそれが買えて。それが当り前のように感じられますよね。でも、おじさんの所はそういう機械的なご商売はされてなくて。
天然酵母仕込むの忘れて作らなかったり、「今日失敗したから捨てた」「えー!勿体ない!」「…持ってく?」「もってくー!!」なんてのがあったり。上の写真のように誕生日には特大パンを焼いて下さったり。「もっと大きいのも作れるよ^ ^」って、嬉しそうに笑って下さいます。私も、おじさんの好みの食材をお届したり。仲良くさせて頂けるのがとっても嬉しいんです。
いつものパン屋さんへ注文に。
「土曜日、黒パンできますか?」
「あぁ、できない。今週は酵母仕込むの忘れたよ」
「じゃ来週!」
だーれもいなくて一つもパンが並んでない朝のパン屋さんは、今日1日のパンの匂いに満ちていました。来週はもう10月手前だ!楽しみ!
— りんぱな| あきら (@RinpanaAkira) 2018年9月20日
ちょっぴり辛口なお母さんと、ニコニコ笑顔のおじさん。お二人の姿を見てるのもすごく好き。いつまでも元気にパンを焼き続けて欲しいです。
私もパンが大好き過ぎて、自分でも焼いてます。大晦日はひとりでカンパーニュを焼いてました。低温で24時間かけて作るレシピを試してるんですが(図らずも年越しと共に焼上り)、いつかはトミーのおじさんみたいにずっしり重たくて、目がつまったパンを焼いてみたいです。
パキ、パリ、チッ…
焼き上がりのパンから嬉しそうな音が聞こえる。新年初っ端、まーまーの出来栄え。 pic.twitter.com/sU8AW6ajaa— りんぱな| あきら (@RinpanaAkira) 2018年12月31日
おじさんみたいに、誰かのために…。
トミーのぱんは、パンを紙袋にいれて渡してくれます。今回、最後のチョコパンを買って帰って、袋を開けると、端っこの余り生地で焼いた半分サイズのチョコパンが入ってました。写真に写ってるのがそれです。
これ食べて、今夜のナイトツアーもがんばりまーす!