2020/01/11
今日は日々のツアーの話題ではなく、石垣島の本当の姿を知っていただきたくてブログを書くことにしました。
石垣島には、海洋ゴミ、漂流ゴミが沢山流れ着きます。今日はその事実を知っていただきたくて、そしてあなたにもできる「沖縄の海」や「沖縄のサンゴ礁を守る方法」をお伝えしたくて、このブログを書きました。
少し長い記事になりますが、お伝えしたいことが沢山あるので…^^
お時間のある時に読み進めていただけたら嬉しいです。
リゾートの石垣島は、実はゴミだらけの島
以前にも増して、テレビや雑誌などで取り上げられる機会が増えた石垣島、今や知らない人は居ないのではというほどのリゾート地ですね。
だってこんなにも海がきれいなんだもん。当然ですよね。
ここは、うちのお店から歩いていける場所。特別きれいな場所でなく、石垣島ならどこのビーチに立ち寄っても同じようにきれいです!
でも…
2019年12月に撮った写真です。おびただしい数のゴミが、ビーチにあるんです。
「歩いて海に行けるなんていいですね!」って沢山の方に言われるし、自分でもそう思うんですが、おうちの下の海はゴミだらけなんです…。
ここに映っているもの、わかりますか?
これはインスリンの注射器や、注射針のケースなどが詰まった、医療廃棄物なんです。
なぜ、こんなものが石垣島のビーチに落ちているのでしょう。
海からやってきた、海流ゴミ・漂着ゴミ
実は、このゴミは海からやってくるのです。
上の写真にあるペットボトル、国内で見慣れたパッケージのように見えますが、ほぼ全て海外製。アジア諸国から流れてきます。
写真の医療廃棄物も、Facebookに投稿したら、お二人の医療関係者の方(りんぱなのお客様)からコメントをいただけました。
Tさん
Nさん
そう。普通なら、こんなものは浜に落ちてるわけないんです。
医療廃棄物処分の下請け業者が海洋投棄したという噂も…。または長旅の船員さんが落としてしまったか。
だから、今まで定期的な海岸清掃しかしていなかった。特に冬になると、多い時は毎週のようにゴミが打ち寄せられ、浜のゴミが増えていきます。だから毎日ゴミ掃除をしても、拾っても拾っても、またすぐにゴミだらけ。。だから1度にまとめてやろう、そう思って放っておいたんです。
上の写真のゴミだらけのビーチ、実は去年の9月に学生さん達がゴミ拾いを手伝ってくれた場所。あの時、全てのゴミを撤去したんだけど、一冬でこれだけ貯まるんです。
ゴミに慣れすぎてしまった私たち
でも、お正月のある休日、浜を散歩していたら、今捨てたばかりのお菓子のゴミが散乱し、砂浜には大きく馬鹿馬鹿しい落書きがあり、落とし穴が掘られていて、蓋をどかすと中に木の棒が立ててあって。
その二日後、小学生の男の子が、目の前で、木の枝に巻きつけた釣り糸を茂みに投げ捨てました。拾ってみると、大きな釣り針には餌もついていました。横にいるお父さんは注意すらしません。釣りのゴミを捨てるのは、彼らには当たり前の行為なんでしょう。
本当に悲しくなりました。怒りがこみ上げてきました。
何が頭にくるかというと、ゴミをちらかしておいたままにした自分です。
ゴミひとつなくきれいな砂浜で、心に響く掲示物でもあれば、ゴミを捨てなかったかもしれない。汚い環境だからゴミを捨ててしまったのかもしれない。
「僕が変わろう。自分で拾おう。」
そう考えると、気持ちがすっと楽になりました。
自分の手で海をきれいに
次の朝から動きました。1時間で700平方メートル分のゴミを集積。砂浜の全面積を測ると0.4ヘクタール(GISによる)なので、1日/30分,ゴミ拾いをすれば15日ほどで片付けられる量。
でも冬場は雨の季節。雨の日はお休みするとして、ゴミを回収したあとに流木なども全て片付けたとして…。北風にのって流れ着く新しいゴミも含めても、2月いっぱいで終えられそう。
ということで、毎朝8:00 ~ 08:30 の30分間、ゴミを拾うことにしたんです。
漂着ゴミは、大きく6つに分別しなければなりません。
- ペットボトル
- 発泡スチロール
- 燃えないもの
- ビン・カン
- 電球、割れたガラス
- 燃えるもの
毎日、大きな袋を 1人で6こ もかかえて歩くのは大変。引きずって歩いてゴミ袋が破けることもあります。まずは上の写真のように固めて集積し(ここで分別しておく)、後日、まとめてビニール袋に入れて市の引取業者が来るのを待ちます。
ペットボトルや発泡スチロールがかさばるので、30分の作業であっというまに60L〜90Lほど集まります。
写真の左がゴミをまとめた状況。右がこれからやるエリア。
たった一人なので限りある仕事量だけど、コツコツやれば終わりが見えるはず。
次はゴミ問題への仕組みづくり、仕掛け作りに挑戦
そして、次に進めるのは「ビーチに来た人々がゴミを拾いたくなる仕組み作り」。
海岸ゴミはその場に居合わせた人が拾うのが良いと思うんです。レスキューで言うバイスタンダー的な位置づけ。でも、どう拾ってもらうか…。
自分一人では思いつかないのでFacebookでつながっている人たちに呼びかけると、あっという間に50以上のコメントが集まりました。
それをまとめたのがこちら。優しい人、熱い人たちに囲まれていること、本当に幸せだなと思います。
現在もコメント増えていて、このままでFBで膨らましていこうと思うので興味が有る方はぜひFBでコメントを下さい。ご一緒に入っていただけると嬉しいです。
そして、これをどう形にするか、ですね。
うまいことやってみます。
今すぐ効果が挙げられるゴミ対策は?
同じくFBやインスタで声がけをしたら「一緒に拾いたい」と言ってくれた方も。15日(水)はお休みなので午前中拾おうと思っていて、その時に手を貸して下さるそうです!ありがたい。15日は集積した分を袋詰していこうと思います。
ちなみに、朝 8:00〜8:30 は雨じゃなければほぼ毎日、ビーチでゴミ拾いの朝活やってます。海洋ゴミやプラスチックレスな生活に興味の有る方、色々情報交換できると思うので、拾いながらおしゃべりしませんか。終わったらうちの事務所でコーヒー飲んでって下さい。
ゴミ拾いアプリPIRIKAの導入
そして今日からはPIRIKAというアプリで拾ったゴミの量を記録することにしました。
ローンチのときから使ってはいたけど、今はウィジェットまであるんですね!思わずお店のアカウントを作っちゃいました。
ブログの右サイドバーの最下部や、トップページにも組み込むので「あきら本当に拾ってるかな?」って見に来て下さいね笑
イベントのお知らせ
あきら
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東京講演 1/31 詳しくはこちら(事前予約がおすすめです)
あなたの手は海へとつながってる
僕が海のゴミを拾うのは、サンゴ礁のためなんです。
プラスチックゴミがサンゴに絡まると、波に揺られて表面が削られ、そこから雑菌などが入ってサンゴが病気になってしまいます。病気にかかる率はなんと通常の20倍とも言われます。
他にも太陽で焼かれ、波に揉まれて、目に見えないサイズほどに細く砕けたプラスチックは、サンゴの体内に取り込まれて、命を奪ってしまうとも言われています。
地球上ほんのわずかしかないサンゴ礁を大切に守っていきたい。そうしなければ、僕らもサンゴ礁に守ってもらうことができなくなってしまう。人と人との関係が大切のように、地球の全ての命との関係が大切だと僕は思います。
- ゴミを減らそう
- ゴミを拾おう
- もっともっと、地球の未来に興味を持とう!
サンゴ礁を大切に思うあなたにできること、それは街のゴミをひろうこと。川を通じて海に出て、どこか遠くの島に流れ着くの防ぐためです。
そう、あなたの手は「海へとつながってる」んです!そこに気づいてくださって、ありがとうございます。
そしてもう一つ。
この記事を様々なSNSでシェアしてください。こうした事実を沢山の方に知っていただくことこそが、未来を変えることにつながるんです!ごいっしょに、未来を作っていきましょう。よろしくお願いします。
読んでくださってありがとうございました^^
追記:ゴミ拾いのその後
その後もゴミ拾いを続けています。
ブログもこちらからどうぞ
あきら様へ。
初めまして愛知県からお便りします。
弊社、環境特に「ごみ問題」に取り組み、世界、日本を綺麗にして行けたらとの思いで
環境機器(優れた)を販売する中上と申します。
只今、漂着ごみ問題は本島でも問題を多く抱えておる所です。そして、問題解決に各自治、行政側も頭を悩まされている環境でしょう。
私ども現場で発信される皆様の声を聞き、環境調査の観点から実態を把握出来たらと思っております。日本有数のリゾート地石垣島や宮古島、喫緊ゴミ問題を抱える各離島など沖縄県に貢献したく思う所存であり、近日沖縄県庁環境化さまとのディスカッションも予定しております。
漂着ゴミ拾い、ご苦労様でございます。そして配信ありがとうございます。
中上様
ご連絡ありがとうございました。海洋ごみ問題はじめ、海洋環境の保全には国、地方自治体、民間と様々な取り組みをされていてありがたい限りです。ぜひ営業頑張られて下さい。
SDGsもありメディアの関心も高まりつつ有ることを感じています。何かお役立てできることがあればご連絡下さいませ。