2024年4月7日・石垣島の豊かな自然の中で行われるホタルツアー、今夜も幻想的なひと時をご案内しました。
行きがけの車中、雲間から漏れる光が、遠くの西表島や黒島などの離島のシルエットを浮かび上がらせる様子を見て「はしご!」とつぶやくお客さま。空から差し込む「天使の梯子」という光の現象です。車を停めて皆で写真をとりました。
ホタルを見る場所には少し早めに到着。最初の一匹が光りだすのを探します。「わっ!」「光った?!」と小さな声が漏れるなか、しばらくすると、私たちの周囲全てが光が溢れ。ホタルの群れに包み込まれるような光景に言葉を失います。
ヤエヤマヒメボタルが光り終わると、地面では別の種類のホタル(幼虫)たちが、まるで星空のように光りはじめます。雨上がりの自然って本当に美しい。さらに連日の雨の影響で発光菌の強い光も見られました!ヤシの木がぼんやりと光って、まるで別世界のよう。
真っ暗な道を下る帰り道、駐車場にもどると生憎の曇り空でしたが…もしかしたら少しでも星が見られるかも。
そんなふうに思ってホタルの標本をお見せしながら、今日のホタルたちを振り返ります。そして、ふと空を見上げると!「わぁ!」皆さんの歓声が心地よく夜空に吸い込まれます!
どれだけ時間が経ったのか。3分か、10分にも感じられるような時が止まったような時間。雲が流れ、冬の大六角形が美しく見えた瞬間に「そうだ集合写真!」と、ふと思い出して(思わず見とれていた)、雲がこないうちに急いで写真撮影。
すると、思った通りすぐに雲が流れてきて、再び一面の曇り空へ。ビーチに移動せず、駐車場で眺めていてよかったなと胸をなでおろします(移動したら一面の曇り空だったでしょうね)
帰りの車の中、お客様からは、「幸せだった」「りんぱなさんでよかった」「他のツアーには参加できないね」という声が聞かれ、以前参加した他のツアーと比べて貸し切りの静かな場所でホタルを堪能できたこと、他にも様々な生きものの声が聞けたこと。ホタルを守る姿勢など、嬉しい言葉がけを沢山いただきました。
ただホタルを観察するだけでなく、石垣島の豊かな自然と深く触れ合うことができる体験です。
以前は当社も他のツアーショップさんと同じ場所でツアーをしていましたが、年を追うごとに人が増えてあまりにも賑やかになるし、ホタルは減ってしまうし。そんな寂しさもあって今は当社だけの貸切会場を設けています。これからも、こすいた特別な時間を提供し続けていきたいと思います。
当社では、ホタルの保護や、ホタルと、そして私たちが暮らす環境への思いをかたちにしています。石垣島の自然を未来の子どもたちにも引き継いでいけるよう、持続可能のさらに先を行く観光ができるようにと心掛けています。島中でホタルの数が減少する中、この貸切会場でホタルを守りながら観察する方法を模索し、ホタルの数が増え始めたのは、お客様や地域の皆様のご理解、協力があったからです。私たちの取り組みはまだ始まったばかりですが、この一歩を大切に、歩みを続けていこうと思います。皆様のツアーへのご参加をお待ちしております。ホタル保全も応援してくださいね!