3/25 私、ホタルになりたい!

こんにちは。ガイドのあきらです。今日はお昼後にモノスゴイ大雨だったんですよ。↑の写真からは想像できないほど。

外に置いてある大きなバケツが瞬く間に水瓶になるし、道は川のようになるし。ホタルや植えたサンゴたちは大丈夫かなとずっと心配でした。

雨は沢山の生きものに潤いを与えるし、雨上りには虹も出るけれど、外では、小さな生きものたちにとっては酷とも思えるような、轟音とも呼べるような雨量。今日の大雨の原因は「前線」。気温がぐっと下がることもあるのでホタルが飛ぶかも不安です。

ツアー前、いつも通り16時頃に空を見上げました。北から雲の群れが押寄せ、頬や耳を風がこするように過ぎていきます。気温などを見ても、場所を選べばホタルは見れるはず!

春休みなのでお子さんも沢山です。

夜の森に来るだけでワクワクしますよね。ホタルが光り出すまでの時間で動植物もご紹介。オオコウモリが遠くに見えました。オオコウモリが動く日はホタルも動くので、内心「おぉよかった」なんてほっとするのです(自分でお天気を判断できない時はいつも生きものたちに質問します。よく当りますよ)。

さぁ、ホタルの時間です。

飛出すホタルを見て「何てお話ししてるんだろうね」と、お母さま。

しばらくして、

「すてきだね」とお父さま。すると、

「すてきだね」と、お子さんも。

穏やかな時間。

「雨の後だから身体が重くて飛べないんじゃないかと心配でした」「あの大雨の中、じっと待っていたんですね」先生は、今日もとってもお優しくて、ホタル愛に満ちるそのお姿が本当に素敵です。

お隣からは、「キラキラの、出会いの広場だね」と、真っ暗のなかで嬉しそうなご家族の声。真っ暗で表情は見えないけれど、嬉しそうにされているのは声でわかります。声って不思議。

「さっき指にとまって!」と、とても嬉しそうなお父さま。ニコニコの笑顔が夜の森に満ちていて、きっと、辺りの木々も喜んでいたと思います。

しばらくして「ホタルになりたい!」というお子さんの声が聞えました。どんなことを思っていたのでしょうね。

森からの帰り道、「星だ…」と、ポツリと先生の声。

星もお好きなのかなと思ってお聞きすると、「随分高いところでホタルが飛ぶなと思ったら、星だったんです」って。

星空を見上げたら、昼に大雨が降っていたなんてすっかり忘れてしまいました。皆さんも夜空を指さし、思い思いに眺めていきます。

私はこのホタルツアーをガイドするのが大好きです。なぜかというと、開始からわずか数十分で笑顔がいっぱいになるから。今夜はじめて出会う人たちが、こんなにも温かく、優しいお顔で一堂に会す。そんな空間、皆さんの身近にありますか。私の身近にはなかなか無いです。

このツアーは乳児や幼児を連れて参加される方も多いのですが、真っ暗闇の中、知らないひとだらけな空間なのに、お子さんたちも不思議と穏やかに過ごしています。それも、やはり森のちから、なのでしょうね。

ホタルってすごいな。夜の森ってすごいな。命って、凄いな…。

今夜もそんな時間を皆さんとご一緒できたこと、ありがとうございました!

またお会いしましょう!わたしもホタルを見守りつづけます。

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