今日は卒業旅行で石垣島を訪れた4人のお客さまをご案内。高校時代修学旅行で沖縄に来たのが印象的で、今回は初離島で石垣を選んだそうです。
今夜の目的は、これからがシーズンのホタルの乱舞を見ること。
石垣島では3〜6月にかけて、夜の森の中で沢山のホタルが飛び交います。ガイドのあきらはそのホタルが大好きで、仕事のない日もひとりで森に出掛けるほど。
今夜は市街地から20分ほどの森の中へ。シーズン中、一番早くホタルが飛び交う場所に行きました。
予定よりも10分以上早くツアーがはじめられたので、この島でしか見られない植物の話などをしながら、ホタルの場所に出掛けます。
ホタルが飛び始める時間は決まっているので、一番奥のホタルスポットへ行き、そこから戻りながら5〜6カ所のスポットを見て来ました。(あきらは、そのなかの3カ所でホタルの調査もしています)
一番上のスポットでは、フクロウのカップルたちがしきりに鳴いています。見上げると、ヤエヤマオオコウモリが木の上でゆらゆら。新芽でも食べていたのかな?(この写真は以前撮ったもの。こんな感じで赤い光でコウモリを見るのです)
時間になってもホタルが光り出さないので、そのまま下に下りていくと、大きな板根の木の真上でリュウキュウコノハズク(フクロウ)が鳴いています!そ〜っと近付くと、「いた!」「見えた見えた!」「かわいー!」と大人気。日本で一番小さいフクロウです!
ぼくらの背後にいたメスのフクロウ、どうやらぼくらが気になるらしく、いつのまにか前の木の枝に飛んできました。すると、オスがメスとぼくらの間に入って、まるで「だめ!行っちゃだめ!」とメスに声をかけるように鳴き交わします。やー、かわいい(笑)あんまり長時間いるとフクロウにストレスになっちゃうので、ちょこっと見たら移動。
その先のホタルスポットもいなくて、(ちょっとプレッシャーを感じつつ)いよいよ最後のスポットへ。最後のスポットでは、何と、一匹だけ飛んでいました〜
「えーもっと飛んでるかと思った」
「こんな感じかぁ」
と、そりゃそうですよね。とっても寂しそうな声。
でもまだ諦めない!
このヤエヤマヒメボタルが飛び終わると、違うホタルが光り出すんです。
「光った!」
「これもそうじゃね?」
「月がかげると見えてくるね〜」
足下でホタルたちがどんどん光り出します。歩きながら見ると、草陰にかくれていたホタルたちもよく見えます。弱い光ですが、道の両脇に数十匹のホタルたちが光る中を歩いて、折角なので、次は夜行性の生きものを探しに。
というのも、音が面白いんです。夜の森って静かなイメージの方が強いと思いますが、石垣島の森の場合は、一日の中で一番賑やかなのが夜なんです(昼間暑いからでしょうかね(笑)
面白い声の正体がこちら。ヤエヤマアオガエル。卵を産み終えたメスかな。スリムで目が大きい美人さんですね(笑)実際に触ってみると「冷たい!」ってびっくり。触れる面白さって大切だなって思います。
そして森から出ると空には沢山の星々!オリオン座、大イヌ座、子犬座..と、冬の大六角形(冬のダイヤモンド)が空に広がっています。
最後に星と記念写真!
最後、車に戻って「どうでした?」って聞くと「面白かった!」と間髪いれずに言ってもらえました。
「ホタルも良かったけど、カエルをあんな間近で見えて、印象残りましたね。」
「フクロウ、小さくてかわいかった!」
「石垣島に棲んでる動物、いろいろ見れて楽しかった!」
夜の森をわずか1時間ちょっと歩くだけで、いろ〜んな生きものに出会えます。そして、そのいきものたちとのつながりに気づいて、おなじ地球で暮らしているんだなって思うのです。
明日は体験ダイビングをするそうですよ!そこの海の水は、この山から流れ出した一滴の水たち。今日見たホタルやいきものたちとのつながり、海の中で感じてもらえたら嬉しいですね。
ありがとうございました!また島に遊びに来て下さいね〜。
最後に皆さんに問題です。どこにいるかわかりますか?