2026年 石垣島ヤエヤマヒメボタル発生予報|気象データが示す「見頃」とは

石垣島の森一面が黄金色に染まる、ヤエヤマヒメボタルの圧倒的な同時明滅

NEW2026年2月15日 更新】 12月の予報から内容を大幅にアップデートしました

2026年 ホタルが増える日と、減るはいつ? 直前発生予報

旅行の計画を立てている皆様、お待たせしました。2026年シーズンのホタル発生予報(第2回)を発表します。

結論から申し上げます。 気象データから分析すると、2026年には2回のピークが訪れ3月下旬と4月初中旬が一番の見頃です。

一方で、3月と4月末は、満月や月明かりの影響、そしてもう一つの大きな要因により、ホタルの数が大幅に減少することも予想されます。以下で詳しくお伝えします。

本予報は、石垣島エコツアーりんぱなが15年にわたり継続しているヤエヤマヒメボタルの独自調査に基づいています。気象庁の長期予報、過去30年の統計データ、および自社で設置した林内複数地点のIoT環境センシングデータを照らし合わせ、生物学的な解析モデルを用いて算出しています。

※本ページは石垣島の個体を対象としています。西表島とは発生時期が約1ヶ月前後異なる場合があります。

今年の一番の見頃はいつ?

12月時点の予測をアップデートします。この冬、沖縄地方は「一時的に冷え込みが強まる」との予報でしたが、実際には例年並みの穏やかな気候となりました。そのため、

2026年は「2回の大きなピーク」が期待されます。

  1. 第1ピーク:3月18日〜26日
  2. 第2ピーク:4月10日 〜 4月24日

予測修正の根拠:
例年、強い寒暖差がある日に鳴く冬鳥の声が、今シーズンはほぼ聞こえません。ガイドの肌感、そして実測データでも「寒すぎない冬」を過ごしています。また、3月以降は低気圧の影響を受けにくい予報が出ており、こうした条件が重なる年は、3月初旬からホタルが飛び交い、3月下旬には数が一気に増える傾向にあります。


無数のホタルの光跡に包み込まれ、現実離れした没入感を体験する夜の森のひととき

最初の一匹が飛び始める時期と、ホタルの数は?

予測:2026年 3月1日 〜 3月5日に飛び始めます

石垣島では早い年で2月20日、遅い年で3月9日が初観測(初認記録)です。気象データを用いた独自のシミュレーション解析の結果、2月14日現在のデータでは「今年は例年通りの発生」を指し示しています。(不規則な変動年を含め、誤差1日以内の的中実績があります)

ホタルの数は、平年並みか、場所によっては、増えることもあります。


ホタルが減る日があるって本当?

結論:今年は、場所によっては、局所的に減る日が何度も起こる見込みです。

ホタルはなぜ光るのか。そして、なぜ減ってしまうのか

ヤエヤマヒメボタルは、自身の光を使ってパートナーを探し、命をつなぐための「求愛」を行います。 彼らの目は、わずかな光も捉えられるよう超高感度に進化しています。そのため、ホタル自身の輝きを上回る強い光が近くにあると、驚いて、その場にいられなくなってしまうのです。

光に驚いたホタルは、森の奥へと逃げ込むか、最悪の場合は飛ぶこと(=求愛行動)そのものをやめてしまいます。 パートナーに出会えなければ、次世代の命をつなぐことはできません。

自然の光すら眩しい「満月」の影響

高感度な目を備えたヤエヤマヒメボタルには、「月の明かり」すら、強力なサーチライトのように映るかもしれません。 そのため、月が明るい、特に満月前後の期間は、ホタルが活動を控えてるため数が激減してしまいます。

今年の満月期間は3月27日〜4月4日で、どちらも連休にあたり観察者も増えるため、月明かりに加えもう一つ別の理由さらにホタルが減る可能性があります。それが次の理由です。

そして「もう一つの大きな原因」:深刻化する光害(ひかりがい)

満月以上に深刻なのが、人間が持ち込む人工的な光です。 前勢岳や於茂登岳周辺といった公共の林道スポットでは、近年、車のヘッドライトや、スマートフォンの光が溢れています。

ご注意:光害をホタルに与えないために

車のテールランプによる光害(ひかりがい)の影響。強い光はホタルの求愛行動を阻害します

写真: 車のテールライト(バックライト)に照らされるヤエヤマヒメボタル。

「暗闇を守ること」は、ホタルの命を守ること。 地元ラジオやSNS等の影響で有名になったスポットでは、悪意はなくとも、無自覚に照らされるライトによってホタルが急激に減少しています。本来なら千匹ほどが舞うはずの場所でも、光の影響で例年の1/5しか見られない日(特に春休みやGWなどの連休)が続出すると予測されます。

ホタルは強い光を浴びると求愛ができず、子孫を残せなくなります。 「暗闇を守ること」が、美しい光景に出会うための絶対条件です。

地元ラジオや、こうした情報を扱うSNS、ウェブサイトを運営する皆様にお願いです。このままでは本当にホタルが激減してしまいます。「行けば見られる」という情報を周知するだけでなく、最低限のマナーも併せてお伝え頂きたいです。

▶ 詳しくは:他のスポットと何が違うの? 【徹底比較】バンナ・於茂登と当社専用の森の違いを御覧ください

ガイドの想い:なぜ「専用フィールド」にこだわり続けるのか

私たちが管理する当社の森(専用フィールド)では「一般車両の通行制限」を徹底し、木々の配置を一本一本整えています。その理由は、森を「綺麗に見せるため」ではありません。

林床に落ちる光を整え、ホタルが安心して恋ができる「森の本来の暗闇」をデザインすることで、この美しい光景を「次世代へつなぎたい」という、真の目的があるのです。

▶詳しくはこちら : 「歩くことでホタルの森が守られる」ってどういうこと? お客様と一緒にホタルを守るツアーとは?


今年は、急に減ることはない?

当社の森で観測した、1晩に飛び交うオスの最大数。

結論:2024年のように、島全体でホタルの数が減ることはありません。

2024年に発生した島全域でのホタルの減少(上グラフ参照)の理由は、暖冬の直後に訪れた急激な寒波という、いわば「気象の事故」のような天候急変が原因でした。昨年秋からの今日までの天候は、ホタルにとって快適な条件が満たされているため、幼虫は順調に成長しているはずですし、ホタルが飛び始める3月初旬にもそうした事故の予測もないため(気象庁による)、島全域で減るということは無いでしょう。

当社の森ではグラフの通り年々ホタルが増えていますが、生態系のバランスを考慮すると、そろそろ増加は緩やかになると予想しています。今シーズンは「昨年同様か、やや増える」見込みです。


ゴールデンウィーク(GW)の状況

今年のGW(4月下旬〜)は満月と重なるため、月明かりの影響を受けやすい明るい林道では、ホタルが森の奥へと隠れてしまい、鑑賞条件は厳しくなると予測されます。

前述の通り、於茂登岳や前勢岳林道は車の通行が急激に増えるため、ホタルにとっても、鑑賞者にとっても厳しい条件となってしまうことが予想されます。

※当社の森は、植物の密度をデザインし、月光を遮る「暗がり」を整えているため、満月の夜でも密度の高い光をお楽しみいただけます。

5月以降の予測と「エルニーニョ」の影響

1月1日のJAMSTEC速報により「エルニーニョの予兆」が伝えられました。
エルニーニョ発生時は、梅雨入りの遅れや雨量減、局所的な強雨など、ホタルにとって過酷な条件となるリスクが高まります。5月以降の数は4月中旬以降の雨量に左右されるため、今回は詳しく語らずここまでにとどめますが、気象庁の季節予報などを見ながら随時更新致します。

当社の森では散水設備による湿度管理を行っているため、例年通り6月中旬頃まで鑑賞できる見込みです。


公共の森と「当社、りんぱなの森」のホタルの数比較

私たちは毎年、石垣島内の主要なホタル生息地において、同一条件(100m区間あたりの個体数カウント)での調査を実施しています。2022年シーズンの調査結果は以下の通りです。

【2022年の個体数】 バンナ公園(320匹) < 於茂登岳周辺(420匹) < 当社の森(1400匹)

※前勢岳林道については、100m連続してホタルが確認できる区間が消失していたため比較対象からは除外しました。

近年、公共のスポットではレンタカーのヘッドライトや懐中電灯による「光害」が増えています。予測していたことではあるのですが、以前は沢山見られたのに、という状況が深刻化しています。

私たちが「専用フィールド」にこだわる理由は、単に数が多いからではありません。植物の配置をデザインし、外部の光を遮断することで、ホタルが安心して本来の密度で光り続けられる環境を守るためです。


2026年シーズン 月別カレンダー

森の地面を埋め尽くすように黄金色に輝く、石垣島ヤエヤマヒメボタルの圧倒的な光の絨毯

現時点でのデータに基づく、月ごとの見え方予測です。

■ 3月1日 〜 3月5日 最初の一匹が飛び始める見込みです。場所によっては数日早い場合もありますが、多くの場所は数匹がちらほら飛び交う、という程度でしょう。※当社のツアー開始は3月5日(木)を予定しています。

※参考:お隣の西表島は、ヤエヤマヒメボタルの発生が石垣島より1ヶ月ほど前倒しになることがあるため、すでにみられる場合があります。

■ 3月6日 〜 15日:△(静かな始まり) まだ数は少なめ。「視界を埋め尽くす」ほどではありませんが、初めて見る方には十分に幻想的な夜を楽しんでいただけます。

当社フィールドでは数十 〜 300匹程度が見られる見込みです。

3月18日〜26日:◎ 暖かい雨が降れば、一気に増え始め、最初のピークが訪れます

※ご注意1.:バンナ公園のホタル街道では、林内にある川の影響で気温が低く、このピークは無いかもしれません

※ご注意2.:3月27日〜4月4日は満月に近づくため、於茂登林道や前勢岳のような月明かりが入る開けた場所では見えにくくなります。

4月上旬 〜 中旬:◎(ピーク予測期間) 今年一番の狙い目です 例年の傾向から、当社の森では、4月7日〜25日にかけ、日を追うごとにホタルが増えていく様子が観察できる見込みです。

■ ゴールデンウィーク:△ → ◯(後半に期待)4月26日〜 GW前半は満月にあたるため条件は厳しくなりますが、適度な雨が降るならば後半には回復します!

狙い目は「5月3日以降」と言いたいところですが、雨が少ないと場所によってはホタルの数が一気に少なくなる可能性もあります。

 ※この時期は島中のスポットが車で混雑し、ライトの光もあって更にホタルが見えづらくなります。混雑を避けたい場合は、GW直後の平日(5月中旬)も「裏ベスト」としておすすめです。

■ 6月初旬 〜 中旬:△ 今年はエルニーニョの影響を受け、公共スポットでは例年よりも早くホタルがいなくなってしまう見込みですが、梅雨の雨量などにも寄るため、5月初旬から中旬のこのページの更新をご確認ください。雨が多ければ公共スポットでもホタルは生き残り、6月でも見られる可能性があります。当社の森では散水設備を用意しているため、6月中旬でも見られる見込みです。

※西表島では、石垣島より約1ヶ月ほどホタルの発生時期が前倒しになる傾向があるため、みられないスポットもあるでしょう。

(H2) 最新情報はここでチェック

この予報は、今後の天候によって変化します。 当サイトでは、以下のスケジュールで情報を更新していきます。

  • 【前回】12月: ラニーニャ傾向に基づくシーズン全体の傾向
  • 【今回】2月15日: 実際の冬の気温・雨量を反映した予報
  • 3月1日 : 最初のホタルが飛び交う日はいつ? 確実な予測を含めた直前予報の最終盤
  • 3月以降: 実際の発生状況を、毎日〜毎週、更新します。

「旅行の日程、どっちにしようかな?」と迷ったら、またこのページを見に来てください。


最高の夜にするために

視界の高さに広がるホタルの光に囲まれ、しゃがんで静かに鑑賞するツアー参加者たち

特に当ツアーは「ホタルの生育環境」と「静寂」を守るため、1日20名様程限定で開催しています。日程がお決まりの方は、お早めの確保がおすすめです

▼ 現在の空き状況をチェックする [ 2026年シーズンもうすぐ!ホタルツアーはこちらから ]

▼ 他のスポットと何が違うの? [ブログカードリンク:【徹底比較】バンナ・於茂登と専用フィールドの違い]


私たちがヤエヤマヒメボタルの調査を15年以上継続している理由は、単に自社の森をより良くするためだけではありません。

この森で得られた「観光と環境保全の両立」という成功事例を一つの確かなデータセットとし、他の地域や次世代にも応用できる「自然との共生モデル」にしたいからです。

私たちが歩みを止めずにデータを積み重ねることが、この島の、そして世界のどこかに残る美しい光を守るための「知恵」となることを願います。この挑戦を確かなものにするため、私たちはこれからも調査と環境デザインを継続していきます。私たちの活動を応援していただけましたら幸いです。詳しくはこちらのページを御覧ください。

過去のホタル予測情報

以下は過去のアーカイブ情報です

12月時点の予報と検証
12月時点では、ラニーニャ傾向による「寒冬・少雨」を予測し、発生の遅れと4月7日以降の集中を想定していました。
実際には、冬の気温が想定よりマイルドに推移したため、現在の「3月下旬からの第1ピーク」という上方修正に至りました。このように、私たちは日々変化する自然のデータを、一時の予測で終わらせず、常に最新の状態に更新し続けています。