旅行中の天気予報で「雨マーク」がつくとガッカリしますよね。でも、ホタルツアーに関しては逆です。
「雨が降った!ラッキー!」と思ってください。 ヤエヤマヒメボタルは、私たちが思う「良い天気(晴れ)」よりも、「蒸し暑い、湿った夜」をこよなく愛する生き物だからです。
なぜ「雨の日」は光の数が増えるのか?
理由はとてもシンプル。彼らは乾燥が苦手で、お水が大好きだからです。 晴れが続いて森がカラカラに乾くと、ホタルたちは葉っぱの裏で休み、出てこなくなってしまいます。逆に、雨や雨上がりの夜は森全体が潤い、彼らにとって楽園になります。
- 晴れの日: 乾燥しすぎると数が減ることもあります。
- 雨の日: 一気に数が増え、光の勢いも強くなります。
「雨の日は、ホタルが森の道まで降りてくる」 湿度が十分に高いと、ホタルは地面近くまで降りてきます。足元から頭上まで、森の中のどこに視線を向けてもホタルが見える状態になる確率は、晴れた日より雨の日の方が圧倒的に高いのです。
ガイドのひとりごと :
「雨だと濡れませんか?」と心配されますが、私たちの森(専用フィールド)は木々が幾重にも重なって屋根になっているので、全身ずぶ濡れになるようなことはありません。 小雨程度なら傘なしでも歩けるほど。実際のお客様からも「濡れた森の匂いと光のコントラストが最高だった」「このツアーのおかげで、雨が好きになった」という素敵な感想をいただくことも多いんですよ。

「雨の日は危険?」個人で行く場合と、専用フィールドの違い
「雨なら個人でレンタカーを走らせて見に行こうかな」と考えている方もいるかもしれません。ですが、雨の夜のホタル鑑賞には、知っておくべき3つのリスクがあります。
- ハブの活性化(危険生物) 猛毒を持つハブも雨の夜は非常に活発になります。特に草むらや側溝、小さな水たまり周辺は、餌となるカエルが集まるためハブが出没しやすいため注意が必要です。体も土と同じ色合いなので、慣れた人でも見つけることは困難です。
- 傘のトラブルと視界不良 公共のホタルスポットは混雑するため、暗闇の中で傘をさすと周囲の人に当たる危険やトラブルの原因にもなりえます。また、前の人の傘で視界が遮られ、肝心のホタルの光が楽しめない場合もあるかもしれません。
- 足元の悪さと滑りやすさ アスファルト舗装で整備された場所はコケが生えやすく、雨に濡れると氷のように滑りやすくなります。暗闇での転倒は大きな怪我につながる恐れがあるため、於茂登林道で特に注意が必要です。
りんぱなのツアーは、整備された「プライベート・フォレスト」で開催します。ハブの出にくい開けた道、人数制限による「傘をさしてもぶつからない距離感」、そして何より、ガイドが安全を管理している安心感があります。 雨の日の森の美しさを、リスクなしで心ゆくまで楽しんでいただきたいのです。
コラム:なぜ当社のフィールドは風に強い?
ホタルにとって、雨は味方ですが、「強い風」だけは天敵です。 想像してみてください。ヤエヤマヒメボタルは、お米の粒と同じくらいの大きさしかないため、強風の中ではうまく飛べずに墜落してしまうのです。 だから、風が通り抜ける「広い林道(於茂登や前勢岳など)」では、風の強い日はピタリと光が止まる(ホタルが一匹も飛べない)ことがあります。
私たちの森は、元々あった古い林道を、ホタルが飛びやすいよう計算して手入れしています。 木々が防風林のように風をブロックししているので、他所で「今日は風でダメかも」という日でも、ここだけは無風状態で乱舞していることがあるのです。(データに基づいた森作りを進める様子はこちらから)

画像:周りの木々が、強い雨風から守ってくれる
月は気にしなくてOK。怖いのは「スマホの光」
「満月の日は見えませんか?」という質問をよく頂きますが、心配いりません。 確かに月明かりで森が明るくなると、他所の開けた林道などではホタルが大幅に減りますが、当社のフィールドは木々が空を覆っているため、月の影響はほとんどありません。
むしろ注意してほしいのは、「人工的な光」です。 ホタルの目は超高感度カメラのようなもの。 私たちが「ちょっと暗いな」と感じるスマホの画面の光でも、彼らには「真昼の太陽」のような強烈な刺激に感じてしまいます。驚いたホタルは、光から逃げるように森の奥へ引っ込んでしまうのです。
🚗 コラム:なぜ林道のホタルは減っている?
ホタルたちが引っ込んでしまうと、オス・メスの出会いの機会が減ってしまうので、子孫が残りにくくなっています。 於茂登林道や前勢岳などの主要スポットは、電線を通すために定期的に木が伐採され、市街地の明かりが林内に届いてしまいます。
それに加え、近年、ホタルスポットに車で入る人たちも爆増しています。ヘッドライトの強い明かりが毎晩、幾度にもわたり森を直接照らすので、ホタルが出会えずに子孫が残りにくいという悪循環が生まれています。 私たちが「専用フィールドへの車両の乗り入れ」を制限するのも、人の安全だけでなく、光の害から彼らを守るためなのです。
今夜のコンディションは?簡単チェック表
他スポットと比較した、気象条件ごとの「期待度」です。
| 条件 | 於茂登岳・前勢岳 | 当社の専用フィールド |
|---|---|---|
| 小雨・雨上がり | 風がなければ飛び交う | 一斉に乱舞する(超おすすめ) |
| 曇り | ふつう | ふつう〜多い |
| 晴れ続き | 一気に減る(乾燥) | 散水対策で安定 |
| 風が強い日 | NG(飛ばない) | 安定(防風構造のため) |
| 満月の日 | 最大8割近く減ることも | 2割減程度(十分綺麗) |
| 気温 | 寒い日はゼロ | 寒い日はゼロ |
※気温について:南国のホタルなので寒さは苦手です。特に2〜3月の肌寒い日は飛ばないこともあります。他社さんでは「何℃以下の日は中止」としていることもあるようですが、当社スポットでは見られる日もあります。当日の様子が不安な場合には、15時頃にお電話でお問い合わせください。

写真: 当社サイトのホタル写真、すべて1枚撮りです(この写真はシャッタースピード30秒)
写真派の方へ。ここなら「背景」まで撮れます
「ホタルの写真を撮りたい」という方にも、当ツアーは選ばれています。その理由は、どこよりもホタルが密集しているので、1枚に沢山のホタルが写るからです。
どれだけ凄いカメラを持ってきても、被写体であるホタルが少なければそれなりの写真しか撮れません。 最近は「比較明合成」といって、数十枚の写真を1枚に合成し、ホタルの数が多く写っているように見せる編集方法もありますし、AIなら一瞬で綺麗な画像が作れる時代です。
でも、そんな時代だからこそ「本当に写る場所」に魅力を感じる写真好きな方はいらっしゃるのではないでしょうか? やはり、加工なしで、自分で撮った写真が綺麗だと嬉しいですよね。当社サイトの写真は、すべて1枚撮りです(調査などにも用いるため)
撮れるきれいさは、ホタルとの距離感で変わります。
雨の日などは、レンズのすぐ前(数センチ!)をホタルが横切ります。特別な合成をしなくても、自然に大きな「玉ボケ」が写るので、プロ級の写真が沢山撮れますよ。上の写真のように、森の奥へ踏み込む必要もありません。
月明かりがある晩は「プロっぽい写真」のチャンス
肉眼での鑑賞には暗い夜が良いですが、写真撮影では月明かりがあると、背景の森がうっすらと写り込み、奥行きのある作品が写せます(月明かりの無い夜は、黒い背景に点々があるだけの写真になりがちです)。 一般的には月明かりがあるとホタルが減ると言われていますが(於茂登林道などは一目瞭然です)、うちの森なら、月夜でもホタルの数は十分多いのでご心配には及びません。
※現在、3〜6月で撮影に適した日を掲載したページを執筆中です。どうぞお楽しみに!
撮影のワンポイント
■ スマホでの撮影
液晶画面の光は、ホタルにとって強烈な「光害」となり、また暗闇に慣れた他のお客様の目にも眩しいため、スマホでの撮影はご遠慮いただいております。 そのかわり、目に焼き付けた光景は一生の思い出になりますよ。「デジタルデトックス」ができる贅沢な時間と思って、どうぞお楽しみください。
■ 一眼レフ・ミラーレス
三脚があれば背景まで写し込めますが、三脚がなくとも素敵な写真が撮れますよ。
撮影テクニックのページも執筆中です。どうぞお楽しみに!
光るキノコや、光るヤシはどんなコンディションで見られる?
ホタル以外にも光る生きものは沢山いますが、中でも光るキノコをご存知の方は多いかもしれません。当社の専用スポットでも数種類の光るキノコが見られます。ですが、キノコの寿命は1晩〜数日ととても短いため、出会えるのは運次第かもしれません。光るキノコを狙うなら、気温が高い5月中下旬が狙い目です。
当社の専用フィールドでは、光るヤシの木は雨が降ると必ず見れらます。ヤシの木の表面についた菌類が光るのです。残念ながら晴れの日や、乾燥しや日には光りませんが、雨の日にはご紹介しますね。於茂登岳やバンナ公園など、他のスポットでも光る菌類が見られますので探してみるのも面白いでしょう。

写真: 雨が降ると光るヤシの木。黄緑色の色合いは発光菌のもの。
最高の30分間を見逃さないで
ヤエヤマヒメボタルが光る時間は、毎晩決まっています。 日没後の30分〜45分間だけ。一回きりのショータイムです。
「場所を探してウロウロしていたら、光り終わってしまった」 「風が強くて一匹も見られなかった」
そんな失敗がないよう、私たちは「いつ来ても、どんな天気でも見られる森」を作って待っています。貴方とお会いできる日を楽しみにしています!

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