ここ数日、石垣島にはまとまった雨が降りました。乾いていた土がたっぷりと潤い、森は優しい雨の匂いに包まれています。

この数日間、ツアーには本当にさまざまな方が遊びに来てくださいました。卒業のお祝いで訪れた笑顔いっぱいのご家族、自然が大好きで「夜の森も楽しみたい!」と目を輝かせる方、「世界中のホタルを見てみたい」というロマンチックな夢を持った方。 そして、毎年この時期のホタル撮影を心待ちにしてくださっている常連のお客様たち。皆さんで撮り方の情報交換をしたり、なんだか同窓会のように和気あいあいとした温かい空気が流れていました。

ツアーには、足腰に少し不安のあるご高齢の方や、妊娠されている方も参加してくださいました。
ここは私たちが大切にお手入れしているプライベートな森だからこそ、どんな方でも無理なく、ご家族「みんな」で一緒に夜の森を楽しめるよう、歩くルートやご案内方法を工夫しました。

(写真: ホタルが光りだす前にカメラの設定をするお客様)
ホタルが光りだすと、ホタルの光を静かに見つめたい方、ガイドや他のお客様とお話をしながら楽しく過ごしたい方、カメラを構える方々…、自然と3つのグループに分かれました。貸切のような空間だからこそ、周りを気にせずそれぞれのペースで夜の森の空気を胸いっぱいに吸い込み、思い思いの時間を過ごすことができたように思います。

(写真: 薄緑に輝くのは、光る菌類がついたヤシの木。発光菌)
米粒のように小さなオスたちが懸命に光を放ちながら飛び回り、地面でそっと待つメスの元へ降りていきます。その神秘的な光の乱舞は、本当にあっという間の出来事なのです。
私たち全員、ホタルの群れの中に入るので、「背中に止まった!」という、嬉しい戸惑いの声があったり「あ、もう光が終わっちゃいましたね」 少し寂しそうに森を見渡す方も。出会うと光を消すことをお話すると、あるお客様がぽろっと、呟かれました。
「そっか……でも、みんな幸せになれたんだね」
その一言に、森にいた全員の心がふわりと温かくなりました。 短い命を燃やしてパートナーを見つけ、静かに光を閉じたホタルたち。そして、その命の輝きをご家族揃って見届け、暗闇の中で笑顔を交わし合うゲストの皆さん。

(写真: ホタルの光が弱まり、だんだんと静寂が戻って来る)
ホタルたちも、参加してくださった皆さんも。あの森にいた「みんな」が間違いなく幸せな気持ちに包まれた、そんな魔法のような夜の連続でした。
そして、ホタルたち、本当に「一雨ごとに」増えています。連日参加してくださった常連のお客様も「3日前と全然違う!」と、一夜の雨の偉大さに驚かれていました。この先、お客様の幸せそうな声がどんどん増えていくんだろうなと思うと、ガイドあきらも、幸せになるのです。3月22日
