シンクロする生きものたち・研究会「第2回 非線形現象の捉え方」

今日は、「シンクロする生きものたち」という講演会を聞きに行ってきました。ここ数日、ホタルツアーのなかでホタルを調査されている先生の講演があったのです。

 研究会「第二回 非線形現象の捉え方」の風景

ここ数日、石垣島の商工会会議室で、「第二回 非線形現象の捉え方」 という研究会が開催されています。日本中から大学の先生や研究者の方々が集まられて、それぞれ自らの研究内容を紹介、議論しあう場なのだそうですが、今日午後からは一般向けの講演会が開催されました。

そも、タイトルにある「非線形現象」という言葉には馴染みのない方も多いのではないでしょうか。非線形現象とはいったいどんな現象なのか、まずは参加された先生方のテーマをみていきましょう。

・植物の開花の同調について
・樟脳船の動作でおきる渋滞が、車の渋滞に似ていないか
・パイプオルガンで音が同調するんじゃないか
・渦鞭毛藻類の同期パターンがどう制御されるか
・水滴が水中に沈むときに多角形のパターンを形作るのはなんで?
(要旨順に抜粋してザックリ言葉をかえました)

生物、構造物、楽器、水….調べようとする対象は全てバラバラですが、「同調,同期 = シンクロ」 というキーワードに共通点が見えます。自然界のことって説明がつかないことばかりだと思うんですが、ザックリ説明すると「それを具体的な数字にしちゃおう」という研究です。

私たちの回りには様々な生きものが生息していますが、時にこれらの生きものはたくさん集まって不思議な現象を見せてくれることがあります。中には生物同士が連絡をとりあって一緒に運動しているように見えるもの、幻想的で美しい芸術作品のようなものんあどもあり、ただじっと見ているだけでも飽きないものがあります。ここでは、これら自然の中の生物の観察や研究室の中での様々な実験を通して、どんなことがわかったのか、どんなときにこんな興味深い様子が見えるのかを、できるだけわかりやすく解説します。こんな生物たちのこをさらに深く理解したい、あるいは、工業的に役立てたいという目的で、いろんな分野の専門家が、それぞれの立場から研究をしています。その中で、私たち研究者は、この生物たちの運動を見てどんなことを考えるのか、この研究から一体どんなことを引き出そうとしているのか、また、これらの現象を今後どのように生かそうとしているのか、ということに関してもお伝えできればと思います。このような不思議な生きものの観察を通して、化学に興味をもっていただくきっかけになれば幸いです。(当日のパンフレットより抜粋)

生物、物理、統計、などなどこういった異分野の方々が集まる研究会は日本でも珍しいそう。「分野が違う人たちと話をするとかなり刺激がありますよ」、という声も聞こえました。

 研究会「第二回 非線形現象の捉え方」ホタルの発表

私(あきら)は、ここ数日間、ホタルを調べている先生をホタルツアーにご案内していたのですが、今日はその先生のお話しもありました。ホタルが光る理由は、オスメスが互いに相手を見つけるための会話だということはわかっていますが、では、それを数字で表してみましょう、ということでいいのかな(すごくザックリでごめんなさい)

 研究会「第二回 非線形現象の捉え方」

講演では、私の名前も沢山出してくださって、私もなんだか嬉しくなってしまって。
日頃調査している本州のヒメボタル(Luciola parvula)と、石垣島のヤエヤマヒメボタル(Luciola Filliformis)の違いについての話で、今回の調査で得られたデータも見せて頂いたのですが、プロフェッショナルな方のお役に立てたことが、何とも嬉しいです。

今まで細々とフィールドの観測やホタルの実験など、色々試してきてよかったなと思うし、この機会は、それこそカオスな頭の整理に丁度よかったと思います。自分で貯めてきたデータを整理してこのホタルについてまとめなくては。

今日の講演会には高校生も来ていて、講師はわかりやすく、そして何より面白く! ご自身の研究について語っていました。会場が笑いに包まれたり、先生同士で違う話にそれていったりと、聞いていて実に楽しい講演会でした。みんなもっと来れば良いのに!

そして、進行役の先生から「次回はぜひ講演していただけませんか?」と嬉しいお誘いもいただいたので、その日が来るのも楽しみなのです。その日まで、フィールドの事象をちょっと違った観点から見てみようかな、何て思いました。

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