今夜は久しぶりにナイトツアーに出発!石垣島の夜の森に出かけました。石垣島の夜の森は動物園とは違う「本物の自然」。この森には青々とした植物たちが生えています(写真は背丈より大きなクワズイモ=園芸屋さんで鉢植えで買えるものと同じ)
夜の森を歩いていると、あちこちから生きものの気配が感じられます。暗がりだと目よりも耳が敏感になって、そこかしこから聞こえる生きものの声にワクワクするのです。写真は、左:ヒカゲヘゴ(日本で一番大きなシダ植物が倒れたもの。生きた化石としても有名)、中:イシガケチョウ(蝶ちょが眠っていて、光を当てたら驚いて羽を広げて隠れています)右:ケマイマイ(毛が生えているカタツムリ。「滑り落ちないためにあるのかな…」と毛が生えている理由をみんなで想像しました)
車で少し移動して、今度は夜の渓流に向かいました。石垣島の森のなかには美しい川(細い渓流)がいくつも流れていて、そこにも沢山の生きものが住んでいます。今夜は川沿いの砂地に、子連れのイノシシの足跡がついていました。女性の握り拳ほどの足跡と、小さな足跡がいくつもついています。
写真を撮り忘れちゃったけど、体重60kg以上のメスと、その子どもが2匹(やや大きさが違う)、お昼頃にここを通過したようです。イノシシたちはオキナワウラジロガシ(日本で一番大きなドングリの実)を食べながら移動したみたいで、足跡の近くにドングリの殻だけが沢山落ちていました。足跡からはいろんな情報が読み取れるんですよ。
川では美しい声のカエル(この島にしか棲んでいない固有種のカエル)を見ようと思ったけれど残念ながら出会えず。石垣島では冬でもカエルが鳴いてます(=鳴いている、ということは繁殖期なんです)
カエルに会えなかったのでまたちょっと移動して、フクロウ(リュウキュウコノハズク)を探しに行きました。その途中ではアカギの巨木に出会えました!小笠原では外来種として駆除されているそうですが、この木をみたらその成長力がわかりますね。大きくなれば周囲を日陰にし、在来の植物たちの成長を止めてしまうのかもしれないですね(この木は、大人6人くらいいないと抱きかかえられないかもしれない)。
この森は沖縄の古くからの森のようで、周囲には大きな木が沢山生えています。中でも目をひくのがこれ。オキナワウラジロガシ(日本で一番大きなドングリ)の実です。ここはイノシシたちの足跡が見られなくて、ドングリの実が沢山落ちていました。今年は、オキナワウラジロガシだけなくイダジイも豊作ですね。
フクロウを探しながら歩くけれど、一声だけ威嚇したり、遠くでちょこっと鳴いたりと、全然来てくれる様子がありません。実は今夜の林内の気温は13.9℃と、この冬一番の寒さなのです。お客さまも「寒いさむい」と驚いていました。この写真は、根元に開いた不思議な穴をのぞき込んでいるところ。何が棲んでいるだろう(イグアナサイズの穴でちょっとびっくり)
お客さまは、夜の山は初めてだからそれだけで凄く楽しかったと言ってくれました!え、もう終わり?と思うほどあっという間の2時間でした。冬のホタルや美しい声のカエルなど、いろいろお見せしたかったけど、気温が一気に下がったので(前日差10℃)みんな寒くて動けなくなっているのかな…。また石垣島の森に遊びにきてくださいね。ありがとうございました。あきら