石垣島の春の風物詩、ヤエヤマヒメボタル。私たちは今、この小さな命がいつ、どのようにして地上に現れるのかを「データ」の力で解き明かそうとしています。

その鍵を握るのは、日々の「温度」の変化です。森のあちこちに設置している観測機(冒頭の写真)が、10分おきに正確な環境データを測定、専用のデータサーバーに送信しています。
グラフから見えてきた「森のリズム」
まずは、直近1週間の温度推移をご覧ください。太陽とともに温度が上がり、夜に向かって下がっていく、自然界の規則正しいリズム(サインカーブ)が描かれています。

1週間の温度推移グラフ
さらに詳しく見るために、直近48時間のデータを拡大してみましょう。

注目していただきたいのは、左側の青い丸です。強烈な前線(帯状の雨雲)が島を襲い、島を一気に冷やしてしまったのです。時間は18:00。丁度ホタルたちが活動を開始する時間帯。
昆虫は、私たちのように服をまとうことができないため、外の温度によって体温が変わります。夜の温度が下がりすぎると、彼らは命を守るための活動に切り替え、飛ぶことをやめてしまうのです。
実際、一昨日の夜は冷たい雨の中、一匹のホタルもみられませんでした。
ですが、この冷たい雨は、海の中を一気に掃除し、サンゴ礁を育てます! 詳しくは昨日のブログ[冬の嵐はサンゴ礁を洗うけど、ホタルたちの季節を逆戻りさせてしまいます]
科学で守る、森の輝き
「今日はホタルがたくさん出そうだね」という予測は、単なる勘ではなく、こうした日々の観察(データや観察)の積み重ねによって裏付けられています。夜の寒さがホタルの活動にどう影響しているのか、私たちはこれからも観測を続けていきます。
まとめ・今日のポイント
- ホタルの活動時期は、カレンダーではなく「温度」で決まる。
- 夜の冷え込みが、ホタルたちの「飛びやすさ」を左右する重要な要因。
ホタルを探しに行く時は、今日の気温にも注目すると良いかもしれませんね!
この調査はシリーズとして、最新のデータとともにお届けします。次回は、最新の3D技術も使いながら行われるフィールド調査の様子をお知らせします。森のデータが語る次の展開を、どうぞお楽しみに!
