オニルンバ

オニヒトデって知ってますか？
そう。サンゴを食べてしまう見た目のイカツイ、ヒトデです。
このヒトデは在来のサンゴ礁のヒトデなのですが、駆除の対象です。

駆除の理由は簡単。サンゴが食べられちゃうから。でも自然の生き物でしょ？
っていわれると、そうなんです。本当はサンゴ礁にごく当たり前にいる、普通のヒトデです。
でも、何かの原因で大量発生して、サンゴ礁を一気に食べ尽くしてしまいます。

大量発生のメカニズムはよくわかっていません。
人が海に流す排水（栄養塩や赤土）が原因という人もいれば、
僕の海の師匠は30年くらいのスパンである自然現象だ、
とも言うし。漁師にもそういう人もいます。

駆除って、気持ちのいいものではないんです。
だって、命ですよね。子供たちに自信を持って言えるもんじゃないです。

でもなんで駆除するか？
今、地球のサンゴがヤバいんです。絶滅するかもしれません。
原因は、温暖化による海水温の上昇。それに加えてのオニヒトデなので、
本当に、文字通りサンゴ礁なくなりそうなんです。
だかl、みんな「ごめんね」って思いながら、駆除しています。
他のヒトデもサンゴ食べます。でもオニヒトデほど大量発生してサンゴを食べ尽くしたりしません。

そんな経緯があって、じゃせめてそんな悪者扱いしないでいいような名前にしよーよって。
そんな名前を考えようって事になって。サンゴやってる人たちが集まって環境省で勉強会をしました。

みんな自前の情報を持ち寄るんですが、水族館では魚の病気の治療をする生き物として
オニヒトデを使ってるってはなしがでたり、昔の漁師も同じ事を言ってるらしいですね。

で、名前候補には色々出ましたが僕の一番のお気に入りはオニルンバ。傑作！（笑）

動き方がルンバそっくりなんです。
僕はゴメンネヒトデ、なんて名前を考えてました。
毒あってごめん。見た目悪くてごめん。サンゴ食べてごめん。
そして、獲ってゴメン。
全部人の目線です。オニヒトデは、楽しく生きてるだけですもんね。

世界中でサンゴ礁に危機が来ていて、あと50年すればサンゴは地球から絶滅するかもと言われています。

サンゴ礁は、
地球の面積のたった1%ですが、
そこに海の生き物の30%が棲む、
と言われる、
人の生活にも欠かせない場所なんです。

浅い海の魚たちがいなくなったら、
命のつながりが途絶えます。そのつながりには、私たち人間にも入っています。

どうすれば、地球を元のように治せるか。温暖化を止めればいいんです。
そうすれば、今みたいな大規模なオニヒトデ駆除もなくなるはずです。

シンプルな生活をし、生活の全ての行為に自然とのつながりを感じてください。
生きるために必要最低限の電気、水、ガス、でいいと思います。
冬は寒いものなんだから、部屋の中でだって一枚お気に入りの洋服を着れば、温度を下げることができます。乾燥しないから喉にも優しいし。
夏は暑くて当たり前。クーラーを、つけたら室内は涼しくても、室外機を通じて外が熱くなります。ほら、私たち一人一人の生活が、地球をあっためてる原因です。

うちのお店には冷暖房はありません。でも、お客様みんな、外と全然違って涼しいとおっしゃいます。風を呼び込み、風を流すから、眠くなるほど気持ちいい。機械の音もしなくて、自然のままなんです。

電気の付けっ放しや水の出しっ放しが、なんで温暖化につながるか？イマイチ目には見えません。でも冷暖房は一目瞭然ですよね。

生産性を高めるために「仕事に快適な環境は必要！」って言われるかもしれないけど、それで地球が壊れたら元も子もないのになぁ。って、いつも思います。僕から言わせれば「甘えでしょ」って思うけど（笑）でも、お年寄の方などには、冷暖房は無いと大変かもしれないですね。

僕の周りには、室内が10度cを下回っても暖房を付けない友達もいるし、快適なオフィスのために夜遅くまで暖房を付ける友達もいます。どっちの友達の方が好きかって、いやいや、どっちも大好きです。でも、後者の友達には、ちょっと変わって欲しいなって思うし。前者の友達にはpatagoniaのあったかいメリノウールの洋服を贈りたいなって、思います。

あきら