エコツアーを象徴するような海の碧

エコツアーとは

エコツアーとは

このページでは、エコツアー とはどんなツアーなのかをご紹介します。

以前よりも、エコツアーという言葉はより一般化された印象がありますが、エコなツアー(旅)とはどんな旅なのか、そして「エコ」とはどんな意味かを、石垣島エコツアー.web 代表のあきらがご紹介します。

エコツアーとは

こんにちは。ガイドのあきらです。わたしたち 石垣島エコツアーりんぱな では、エコツアーを以下の「あいうえお作文」を利用して解説しています。

エコツアー「あいうえお」作文

  • =笑顔あふれる
  • =子どもからお年寄りまで楽しめる
  • =つながりがもてる(自然と人、地元の人と観光客、時間と人など、さまざまなつながり)
  • =新しい発見がある
  • =(いつまでも、美しい自然と)一緒に
パナリのサンゴ礁をシュノーケルで見たところ

私たち、りんぱなのエコツアーは、エコシステム(自然のつながり=生態系)を大切にしながら自然で遊ぶツアーです。

少し過激な例えかもしれませんが、美しいサンゴ礁の上を「歩く」ツアーを開催したとしたら、一年かからずにそのサンゴ礁は消滅してしまうでしょうし、そのサンゴ礁を再生するのには少なくとも5〜10年はかかるかもしれません…。私たちりんぱながやりたいのはその逆で、サンゴ礁を壊さないようなツアーで、できることなら増やせたら最高だな、とも考えています。お客様の安全を守ることと同様に、フィールド(ツアーを開催する場所=自然のなか)を大切に(保全) していきたいと考えています。

でも、自然のことばかりを考えすぎてツアーが窮屈になるのは、お客さまにも、ガイドにとっても不自由なこと。旅は快適な方が良いし、楽しいものでなくては! 私も旅が大好きなので、りんぱなでは、新しいツアーを作る時も今あるツアーを見直す時も、自分が参加者の気持ちになってツアー全体を見直すようにしています。

エコツアーのやくわり

私たちエコツアーのガイドは日常的に自然の中に出掛けているので、その地の自然環境や地域資源をよく知っています。そういった情報をガイド業以外にも役立てたいと考えていて、大学や民間企業の環境調査業務の請負、各種メディアなどへの情報提供、ビーチクリーンアップをはじめフィールドの整備などを行うことで、地域の自然資源についての情報発信と保全ができるよう努めています。

エコツアーとESD

ESDという言葉を聞いたこと…ありますか?…ん〜、多分知らない..ですよね(笑)。ESDは、未来を生きるこどもたちにとって、今後大切になる教育のことです。日本の文部科学省はESDを「持続可能な開発なための教育(Education for Sustainable Development)」と解しています。少し捕捉すると「持続可能な(社会をつくる開発)(の担い手を育成する)ための教育」と言えます。

でもまだ解りにくいので、おなじみのあいうえお作文でご紹介↓

  • E=いつまでも
  • S=幸せな地域社会をつくる
  • D=デザイナー
ESDの授業をビーチハウスで受けるこどもたち

そんな人がいれば、その地域はいつまでも美しい自然環境が残るし、残る中で発展していけるはずなのです。わたしたちりんぱなは、ESD(持続可能な開発のための教育)の理念に基づき、地域内外の小中高等学校に出向き、海やサンゴ礁のことを伝える講座を開いたり、石垣島や西表島周辺のサンゴ礁域にこどもたちを連れだし、サンゴ礁の研究者や調査員、船長、ダイバー、役人などと皆で同じ船に乗り、それぞれの立場でサンゴ礁の現状をこどもたちに伝えるプログラムを実施するなど、自然教育の分野にも力を入れています。

いろいろなエコツアーの概念

2009年、日本では参議院本会議で「エコツーリズム推進法」が成立し、2010年はNHKで世界のエコツアーを紹介する番組が放送され、ここ数年で急速にエコツアー、エコツーリズムの認知度が上がってきているように感じています。2010年頃は、日本でエコツアーと言えば屋久島や西表島を思い浮かべる方が圧倒的に多かったのですが(2009国交省調べ)、最近ではそういった風潮もなくなり、エコツアーは旅行先を楽しむ1つのツールとして、日本各地に浸透しているように感じます。

エコツアーを謳う公管庁、企業、団体は世界中に沢山ありますが、それぞれの立場や背景に合わせて謳う内容は様々です。ですが、皆言いたいことは同じ。その地域の自然資源を生かした持続可能な観光が、その地域を幸せにすると信じて止まない人びとが織りなす、幸せになれる旅行と言えるでしょう。以下、有名な4組織が解説するエコツアーについて記します。

国際エコツーリズム協会

自然と文化をベースとした環境的に持続可能で地元社会の福祉(幸福)を支える観光である。

IUCN 国際自然保護連合

保護地域の為に資金を生み出し、地域社会の雇用機会を創出し、環境教育を提供することによって、自然保護に貢献するような自然指向型の観光

環境省

エコツーリズムとは、地域ぐるみで自然環境や歴史文化など、地域固有の魅力を観光客に伝えることにより、その価値や大切さが理解され、保全につながっていくことを目指していく仕組みです(環境省HPより抜粋)

日本エコツーリズム協会

旅行者に魅力的な地域資源とのふれあいの機会が永続的に提供され、地域の暮らしが安定し、資源が守られていくことを目的とする(協会サイトより抜粋)

エコツアー意外のエコツアー

近年、アドベンチャーツアーなどの名称の旅行主催者の多くがエコツアーの理念を元にした商品開発を手がけており、時代にフィットした旅行形態が増えつつあることは、今後は「エコツアー」という言葉をあえて謳わなくとも良くなる未来が来ることを示しているのかもしれません。

そも、エコとは

「エコ」と聞くと、「地球に優しい」、「自然に優しい」といったイメージが多いのですが、エコという言葉が刺す意味の1つに「エコロジー」があります。

エコロジー

エコロジー(ecology) は、生態学という意味で、「生きものと環境の関係を知る、学問」のこと。エコという言葉は「人々の生活と自然の調和」を表す考え方として使われることが多く、エコロジーをより大衆向けにした言葉と言えるでしょう。

今やあらゆる商品やサービスににエコという名称が付いているので、以前に比べてだいぶ聞き慣れた言葉になったような気がしますが、エコカーやエコポイントなどの施策を見ると、本当に「人と自然の調和がとれているのか?」と疑問に思えることもなきにしもあらず。とある大学教授曰く、「エコカー買い換えることは、車1台分のゴミを出すのと同じことになる」とのことですが、実は、エコにはもう一つの意味があるのです。

もう一つのエコ

エコのもう一つの意味に、エコノミクス(economics)=経済学があります。

エコロジーもエコノミクスも、
どちらもラテン語の「oiks」=家、が語源。それに、
logos(論ずる)という意味の接尾語がついてエコロジーへ、
nomos(規範や分配)という意味の接尾語がついてエコノミー(エコノミクス)へなったそうです。

本当のエコって何だろう?

環境問題などは何が真実か解らないことが多くあります。例えば、プラスチック容器はリサイクルした方が環境に良いと言う自治体がある反面、燃やした方が環境に良いという自治体もあります。どちらも日本の話ですが、どちらが良いのか私たち国民は困ってしまいます。でも、どちらも環境には悪いし、どちらも環境には良いのです。ペットボトルを例にとって解説します。

リサイクル

溶剤で溶かして分離→ペレットなどに加工→紡績など、PET再利用品へ加工。デメリットは、溶かす際の溶剤などが環境に負担を与えたり、紡績などに用いられる電力や燃料も温暖化に一役買うことになります。工法によっては、石油資源から新規に加工したPET用品の方が、リサイクル用品よりも石油資源への依存を少なくできるというデータもあれば、その技術を自然資源(風力やソーラー)に頼る事でその逆もしかり、ということもあります。今後の技術革新に依存するほかありません。

焼却

燃料の補助としての焼却。あなたの台所の生ゴミはどれくらいの燃料があれば完全に燃焼するでしょう。薪を大量に燃やしたときに生ゴミを入れると火が消えてしまうことがありますが、そこに燃料を加えれば生ゴミに含まれる水分を飛ばした上で生ゴミを燃やしきることも可能です。ですが、それには大量の燃料が必要となり、大量の燃料で燃やし続けることは財源(国民の税)から見ても負担が大きくなります。そこで、元々は石油から作られたPET原料のペットボトルなどを燃料として一緒に燃やしてしまおう、というわけです。新たに掘り起こした石油資源を燃やすよりかは、今あるPETを燃料に使おうというわけですから、その点はリサイクルと言えますし、燃料を余分に買うお金を減らせる分、財源にも負担がかからなくなります。デメリットとしては、完全燃焼させなければ、ガスに動植物(人間含む)によくない物質が含まれ、それを吸い込むと健康被害が出ることなどがあります。

上記のように、自然科学のゴールは一つでなく、複数の事象が複雑に絡み合った上に存在しますから、一概に数字に表しにくい分野でもあります。それに、どの数字を利用するかによって印象が変わることもありますから、人によって導き出す数字が変わることもあるのです。一般的に見ればそれは不確かな情報に見えますが、それこそが自然だとも、言えなくも無いでしょう。

話を「エコの語源」に戻しますが、そもそも、私たち人や動物、植物など命ある生きものは地球という大きな「家=oiks」に暮らす兄弟です。 これからの時代に必要な「エコ」は、この星に暮らす全ての生きものたちのため、この星での生き方を考える(論ずる)logosと、共に暮らす方法(規範)を考える(分配)nomos の両面を考えることだと思います。