マングローブの調査のお手伝い、その2

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石垣島のマングローブ林の調査

りんぱなガイドのあきらは、インド人の「カクさん」と一緒にマングローブ林の中に入り、
この森にどれくらいの二酸化炭素が貯蓄されているかを調べているのですが、
その測定技術もカクさんらが作った技術らしく、東工大の人で出来るのは彼だけなんだとか。

その技術を使って、石垣島のマングローブ林の実態を探っています!

マングローブ調査風景

マングローブ林での調査風景

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前回のブログのあらすじ

りんぱなでは大学や研究機関、調査会社などのフィールド調査のサポートしています。
最近は、東京工業大学の特別研究生(ポスドク)のマングローブの調査をサポートしています。

今回は、
石垣島のマングローブ林にどのくらいの二酸化炭素がため込まれているかを調べる調査です。

マングローブ写真

奥に小さな小川があるのだが、写真では解らないか。

石垣島のマングローブはこんな場所

マングローブとは植物の名前でなく、海と川が交わる汽水域(きすいいき)に住む
タコ足のような樹木をひっくるめて呼んだ名前です(総称)。
今回はその中で

というの二種類の植物(マングローブ)を調査します。

オヒルギの葉

マングローブの葉の分解速度を試験する

ヤエヤマヒルギ、オヒルギの「ひるぎ」とは、琉球王朝時代の文献に
漢字で「漂木」と記されていることから来ています。その字の通り、この植物の種(胎生芽、胎生種子)は
水に浮き、周辺のビーチや河川、また遠く離れた島の河川などで発芽し、子孫を増やします。

マングローブ測量マングローブのカニ手作りのボーリング機材で調べる

進化の過程では海から陸に生き物が上がったとされていますが、マングローブの仲間は逆をたどる珍しいタイプの生き物です。
海は植物にとって過酷な環境なため、写真のような特殊な根を発達さたり、塩分を濾過する仕組みを作ったりと、まさにイノベーションの塊のような植物なんです。
電柱が折れるような台風にさえ耐えてみせるんだから凄いですよね。

サンゴ礁は自然界の防波堤と呼ばれることがありますが、マングローブ林はそのもっともたる物。
調査中にソロモン諸島近海でM8の地震が発生しましたが、カクさんは「ツゥナーミィ?ジェーーゼンダイジョーーブゥ!」とまるで気にしない顔で調査を続行しました。スマトラ島沖地震の時も、このマングローブにより助かった場所がいくつもあったと彼は語っていました。マングローブは、自然が作った防壁なんです。高波が来ても、この植物が守ってくれる。彼は世界各地を調査して回ってそれを実際に見ているんです。
でも、今回のソロモン諸島沖地震では3000人に被害が出て、家が何件も流されてしまったとの話です。彼は「ソロモンのあたりには友達が沢山いる」と、とても心配していました。災害を起こすのも自然であり、災害を防ぐのも自然であることを、フィールドで肌で感じ複雑な気分です。彼は何を思っていたんでしょう。私がもっと英語ができたら、いろんなコトを話せたのに。

石垣島のマングローブ林

マングローブもサンゴも、自然の防波堤

マングローブ林は災害を防ぐ重要な自然の防波堤ですが、地元ではそこを伐採して「エビの養殖場」にしたり、マングローブ植物自体を切って「炭」にしたりしています。皆さんも100円ショップに行って見てみてください。100円ショップの炭は殆どがインドネシアやタイ産で、「ヒルギ」や「マングローブ」と記載されいています。日本はエビの消費が世界1だった年もありますね。(国内で消費される9割は輸入エビで、それらはフィリピン、タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシア、インドなど東南アジアの殆どの国々のマングローブ林を切り崩して作られた沼地で生産されています。)

地元の人たちにとって大事な防災設備を奪っているのは、私たち日本人なのではないでしょうか。

読んでくださったみなさん、今日からそれを意識して生活していただけると嬉しいです。
彼にそのことを言うと「大丈夫。気にしないで」と笑っていました。

彼は院を出たら地元インドに帰るか、ニューカレドニアに行きたいと行っていました。
南の国が好きなんでしょうね。マングローブもあるし。

マングローブを調べる

普段、生き物の調査に参加すると、僕もその調査対象について知りたいので色々質問しますが、
僕は英語が苦手なので、専門的なやりとりが今回は出来ないのがちょっと残念。
でも、調査自体は結構面白かったんですよ。

1箇所で100本程度の木を調べますが、一本一本の木の樹高や幹の直径(しかも3カ所)など、木の種類によっても異なりますが、一本の木で5項目以上のことを調べます。さらにその調査地点にどれくらいの根があるか、枯れ木があるかも調べます…。すげーー!どーがんばっても1日に2カ所程度しか調べられません。しかもそこは沼地で、マングローブのあの根っこの中を歩くので、へとへとにつかれます。

昼食も泥の森の中。弁当を置く場所も、荷物を置く場所もないので、荷物は全て木につるし、弁当は根の上に板を広げたり、後半はサンドイッチにしたり。
手も洗えない環境なので、きれい好きな人にはできない仕事ですね(笑)

マングローブでランチマングローブ林、石垣島

今回は調査だけでなく、英語の勉強にもなって、とてもオモシロい良い経験になりました。
こういう機会は本当にありがたいです。

まだ残り数日ありますが、インド人研究者の力になれるよう全力で泥沼で働いてきます!

りんぱなでは大学や研究者、調査会社などの様々なフィールド活動をサポートしています。
海でも山でも、わりと即戦力で使ってもらえると思うので、現地で人が足りない時には声をかけてください。

(あきら)

追記:石垣島のマングローブ林は、上記で挙げたような開発によるダメージを受けている場所は、ありません(僕が知ってる限りで、ですが、ないはずです)。今回の調査も、環境省石垣自然保護官事務所に大学が申請をして行っているものです。

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  • あきら(りんぱなのガイド )
  • 海と森とパンとコーヒーが好きなツアーガイドです。広い畑を森に還しつつ、島に暮らす日々を綴ります。
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