台風前後の米原ビーチの防災パトロール

台風10号が、石垣島に近づいています。

先日夜 消防署で「水難事故防止意見交換会」でも議題にあがっていた
米原ビーチの水難事故(おぼれるなど)を防ぐため、
今日はビーチでの遊泳者への注意喚起のお手伝い(消防)に行ってきました。

台風前の米原ビーチ

昼前にビーチに行くと、既に消防の川平出張所のジェットが。
「えー。ジェット来てるし」
時間的には干潮にあたるのでジェット出せないのに現場待機。
普段そんなことありえません。通報あってから出動なのに。
ビーチに行くと、石垣市消防本部や消防長まで来てて。
絶対事故出したくないんだなーって、本気を感じました。

消防のジェットスキー

米原ビーチでは、一昨年までは毎年、死亡事故が起きています。
そのたびに海保・消防・警察がかけつけてくれてますが、

このビーチで台風時の注意喚起を続けてる花城さん(レンタル用具ジェリーフィッシュの)
と合流し、遊泳者が沖合にいかないように見ていると、
消防、川平出張所の所長さんも合流。
所長さんすごいですよ。今日お休みなのに、自分のカヌーもって来てくれたんです。
私たちの組合でも水難救助訓練をするんですが、その時にも教えに来て下さるんです。
花城さんもお店しめて。もちろんウチもですが。

米原ビーチはネットにも本にも「安全に泳げる」って載ってるらしいですが、
いやいやいや。死亡事故が一番多いビーチなんですけどねー。

台風来てる、とか、台風いったあと、とか、流れや離岸流のある時にだいたい事故がおきます。
流されて沖合に出たら、死亡事故に直結と考えて下さい。
一昨日も、浮き輪にのった成人女性が風に流されて沖合でダイビング船に助けられています。
運が良かったね。本当に運が良かった。そのまま西表島の方まで、
もしかしたらその先の台湾までずーーっと流されてたかも知れない。
自然の中で事故にあったら、その後は運です。

この海岸、大きな問題があります。
事故が起きやすい上に広すぎて、さらに管理者がいません。
行政も「自己責任で泳いでね」ってしてます。そうすれば事故がおきても責任とらないで済むから。

自然の中は基本的には「自己責任」なんですが、今は事故でも何でもすぐ裁判起こされる時代。
だから誰も管理なんてやりたがらない。人が死んでも仕方ないですよ。
死んだ人が悪いって言う人もいると思う。でもね、良い悪いの問題じゃないと思う。
そんな危ない場所を放っておくことが、問題だと思う。

でも、観光客の方々の気持ちもわからないでもない。

楽しく観光で来ていて、台風の影響で申し込んだツアーは全部「中止」。
せめて一日くらい海に入りたいと思っても、
石垣市が指定するビーチは、全てクローズ(管理者がいますから)。
だから、みんな米原ビーチに人が集まって、、、
事故がおきるんですよね。
台風前後はだいたい休みの日になるので、
近くのお店でご飯食べてると、海保のヘリの音が遠くから聞こえて…。

みんな、海の怖さを知らないんだもん。
沖縄の人は、海に入りません。子供達は泳げません。プールで泳ぎ方を教わります。
なぜか?
海の怖さを知り尽くしてる民族だからです。
海に襲われている人たちに、私も何度も説教されてきました。
「お前の商売は危ない。辞めろ」
危ないのは、知ってる。海は危ないだけじゃないのも、知ってる。
海は恵みを沢山くれるから、好き。だから辞めない。
もっと海を好きになりたいし、海に好かれたいと思う。

そう考えたとき、僕らのような商売してる人間だからこそ、
海で遊ぶ人に対して注意喚起できるのかなって思って。
今回の注意喚起にも参加しました。

今回は非番の所長含め4名でした。
初回の取り組みにしては、かなりいいと思う。
遊泳者を1カ所にまとめて泳いでもらって、
離岸琉などの危険な流れに乗らないように声かけをする、というシンプルな方法。
自由を束縛するようだけど、こちらも人が少ないからしょうがないです。

島に水族館が出来るって話も、私はいらないとは一概には言えない。
こういう事故減らせるかもしれないし。

でも、ソレって論点ずれてますよね。
「危ない場所は放っておいていいんじゃない? 楽しそうな箱物つくっちゃおー」
って行政が音頭とってんでしょ。他にやることあんじゃないのー?って思うけど、
そんなこと言ってるより自分が現場に出た方が早いから、今日もボランティアで行くんです。

愚痴ってごめんなさい。
これ読んでくださったあなたには、いつだって笑顔でいてほしい。
だから書きました。
台風前後の米原ビーチは泳ぐのに窮屈かもしれませんが、ご容赦下さいませ。
今後も継続していき、石垣で一番安全なビーチって言われるように、していきたいです。
あきら

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