ウミガメの子ガメが、海へと旅立つ瞬間に立ち会ってきました。(石垣島でアオウミガメが孵化)

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夕方、犬の散歩にビーチに出かけました。
もちろん、ウミガメの子ガメが孵化してるなんて全く気づかずに。

知り合いから「あそこでそろそろ産まれるはずだよ縲怐vと教えて貰っていたので
まさか居ないよと思いつつ、ぷらっと行って見ると産卵場の砂を人が馴らした痕が…。
一緒に散歩にいったヒロは「ほっほら、砂が凹んでるよ!
凹んでるのは中で子ガメが活動してる証拠で…」と焦って説明していますが、
僕は話半分で砂をよーく見ると2匹の子ガメが頭を出しています。

「頭出てるよ」
「えぇ!」
「ほら。」
「わぁ!」

51528408
(iPhoneで撮った)

いつもこの調子のガイド2人です(笑)

僕は急いで犬を連れて帰り、カメラやマット、三脚、
長期戦を予想してタープなんかも持ってビーチに戻ります。
ひろは早速 日本ウミガメ協議会 に電話をかけ(夜なのに)様子を伝えつつ
話しを聞いていました。

「砂の温度、、、んー、低いです。はい。(出るのが)遅いかも。ですよね縲怐v

そんな話しを聞きつつ、僕も教えてくれた知り合いに電話。

「頭でてますよ縲怐v

DSC_0125_900

気づいたのは夕暮れ時。18時半ころ。
その後カメ好きな人がぞくぞく集まり、7人で子ガメの旅立ちを眺めます。

「実はね、もう孵化したみたいだから調べてみようと思って掘ったんだ。でもまだ砂の中に沢山いて(脱出してなくて)慌てて砂を戻したんだ」と、ウミガメに詳しい方が。

(明るいうちに子ガメを海に放すと外敵が多く生存率が低くなるので、
昼真は放流しない方がいい。他にもいろいろ生態的にあんまりよろしくない)

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最初の1縲怩Q匹は頭を出しているんだけど、中々外に出ることができません。
懸命に口を開けたり、手を動かしたりするんだけど。
時間だけがただただ過ぎていきます。

驚かさないように(他にも色々な理由で)赤いライトで観察していましたが、
中々出てこないのでライトも消して待ち続けます(優しい気持ちで)。

でも、時々ライトを付けると頭を出している子ガメの動きが鈍って見えます。
明らかに、弱ってきているのが僕にも見て取れます。
見ているみんなは、2時間以上にわたって、ずーっと迷っています。

「手を出そうか、出すまいか」

基本的には僕も野生生物の手伝いはあんまりしないんですが、
生きられない可能性も見えてきて、どうしようか迷います。
南国石垣とはいえ僕らでも寒いほど冷たい風がふいてます。
(写真見てもらえばわかりますが、ダウン着てる人もいました)

手伝って(掘り起こして)あげたいけど、でも野生の生き物だから
手は出さない。基本的には、人間はただ見てるだけ。

でも、ウミガメの仲間は、ある一種類のウミガメを除き、
全ての種類が地球上から絶滅しそうであることが
IUCN(国際自然保護連合)の調べにより解っています。
絶滅から救うため、ワシントン条約でも保護の対象とされています。

そんなこともあって、見つめる皆の気持ちは同じです。
(弱っていく一番上の子をどかしてみたら、次の子たちがスムースに
上に上がってこられるんじゃない?)と、皆心の中で思っています。

「…..一番上の子ガメだけ、掘りあげてみよう」

ピクチャ 1.png_500

その詳しい方が、とっても優しい手つきで、
子ガメを痛めないように、そっと、少しづつ、柔らかく、砂をどけます。
子ガメへの愛情が感じられます。

掘り出された子ガメが、一匹だけ、砂の上に置かれました。

でも……..全然動きません。
本当なら、パタパタと凄いスピードで海を目指すはずなんだけど。
弱々しく手足(前肢後肢)を上げ下げしても、全く先に進みません。

「掘り出して良かったね。こんなに弱ってたんだ」

あの状態をずっと保っていたら、危なかったのかも知れません。
どんな生き物であっても、生き物との対話は緊張しますね。
今日みたいに上手くいくこともあれば、いかないことだってあります。

ふと見ると、その下にいた子ガメたちが、次から次へと這い出してきて、
わき水のようにあふれ出てきました! すごいすごい!

下にいた子ガメたちはすごい元気です!
み縲怩ネ笑顔で喜び合って、写真もいっぱい撮りました。

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その後も写真をとりつつ、すべての子ガメが海へと旅たつのを見届けます。

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よくテレビでは、子ガメが海の水にさらわれるようにしていなくなる映像を
見ますが、今日はあいにく満潮時間(17時半)をはるかに過ぎて、
干潮に向かっていますから、海ははるか遠く。
でも、彼らの大きさ(厚みは約3センチ)なら、ほとんど干上がった海でも
泳ぐことができるでしょう。

DSC_0156_900

いつか大きくなって、この浜に戻ってきてくれることを
皆楽しみに待っています。

ウミガメをはじめ、今地球上で沢山の生き物が急速に姿を消しています。
僕らの次の次の世代(50年後)は、今居る生き物たちの中で、
どれだけの種類の生き物をテレビや図鑑で見ることができるでしょう。
そんな事を考えると、とっても悲しくなります。
今以上種類を増やすことは(新種を見つける以外)不可能です!
絶滅したものは、元には戻せません。
じゃぁ、どうやれば「私たち」がそれを食い止めることが出来るか!

「身近なエコ」から遠く離れた生き物たちを救うことが出来るんです。

本当に!

例えば、お米のとぎ汁や洗剤を そのまま家庭のシンクに流さないで
とぎ汁は植物にあげたり、洗剤は薄めて使うか拭き取ってから流すなど
手間でも何でもなく、ごくごく簡単な作業で海をキレイにすることができます。
本当なんです!

お米のとぎ汁、試しに植物にあげてみてください。
(詳しく言うと、とぎ汁の中身を直に植物が吸収するわけじゃなく、吸収しやすくするために微生物が分解するんです。なので畑や一部のプランターなど分解する微生物が多くいる場所じゃないと、すぐに効果は出ないかもしれない)
僕は毎日、とぎ汁を畑に蒔いています。
山から採ってきた土に植えた野菜は、僕より先に植えた他の人の野菜よりも、
元気に勢いよく成長しています! 山の土には微生物がたっぷり。
そこにとぎ汁をあげてるので、日々分解が進んで栄養たっぷりなんでしょうね。

はい。(話しをもどします)

山の土 同様に、海の中には微生物がいーーーっぱいいるんです!
その微生物が栄養豊富な汚水、下水(とぎ汁や栄養満点な水)を食べ(分解)たら
どうなるでしょう。「プランクトンが大発生」なんてニュース、よく聞きますよね。
彼らも同じ微生物。栄養 豊富なご飯がいっぱいあれば、大発生するのも解ります。

プランクトンが大発生したら、プランクトンが出すウンチも大量発生。
また、プランクトンが死んじゃっても、水質はどんどん悪くなります。
(この辺のくだりはちょっと難しい話しなので解りやすく簡略化してます)

全ては、つながっているんですね。

関係を断ち切ることは、出来ません。
だから、私たちが変えて行かなきゃいけないんです。そう、「台所から!」
皆さんのご家庭のシンクの水が流れる穴は、
この石垣島の海にもつながってる、ってことを気にしてもらえると嬉しいです。

長々と書き綴ってしまいましたが、
最後まで読んで頂いてありがとうございました。

追記 : 写真を撮る際に、フラッシュを焚いたり、焚かずに白いライトをあてたりしています。詳しい方がそうやっていたので、僕も何も考えずにやってしまったんですが、後々考えてみると、卵から産まれ、夜、明かりひとつない砂浜に出るわけです。
で、かすかな海の光の反射を頼りに海へと行くわけです。(満月の日は結構明るいですけど)そんな敏感で未発達な目に、あんなに強力な光をあててよかったんだろうか。なんであの時考えなかったのか。もしかすると、光をあてても大丈夫だったかもしれませんが、ちゃんと科学的な情報を(可哀相だとか、そういうんじゃなくて)調べてからやればよかった。今年はウミガメの孵化はこれが最後でしょう。たぶん。次回は初夏ですから、それまでに調べておきます。なにせ、ウミガメについては研究している研究所や専門家が廻りにいっぱいいますから縲怩浴Bどなたかご存じの方がいらっしゃいましたらぜひとも教えて下さい。よろしくお願いします。

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